守門山系【ジャクズレガッチ】はたまた「1099の人」


個人山行(なんちゃってテレマーク)
【日  時】 2023年1月22日(日)
【メンバー】 Y,M
【天  候】 風雪
【山  域】 守門
【地 形 図】 守門岳
【実録時間】 登山口07:54 - 1099m標高点10:41 - 標高1060m地点 10:52<昼の憩い>12:06
- 登山口12:43



 悠峰山の会に入会当時の元会長,我が山スキーの師であり,マタギスキーの達人S氏は,ことあるごとに「守門の大岳は近くて良い!」(当時は大平まで除雪あり)
 「大岳に行こう!」といつも気勢を上げていた。
 確かに私も何度大岳に行ったことか。
 しかし!さすがに毎回大岳では飽きる。
 ここだけの話,今だから密かにこっそりと明かすが,その頃はS氏のことを「大岳の人」と人知れず呼んでいた。
 同じことを飽きもせず繰り返すことを「大岳る」とも使っていた。
 広辞苑第二十四版にも載りそうになったぐらいだ。

 そして,月日が流れ今頃は私が「1099の人」と呼ばれていそうで怖い。
 怖いが本日もジャクズレガッチに突撃である。
 ラッセル隊長とともに突撃である。
 今週の寒気に期待して突撃である。

 しかし!守門をなめていた。
 このところの陽気から腐った雪の上に昨日からの新雪だろうと,いつものようにスキーアイゼンを携行せずに歩き出す。
 しかしながら斜面が急になると,この陽気でできたと思われる段差がいたるところにあり,そこが凍り付いていてシールではそれを越せない。

 
 【残雪期のような段差】

 この陽気で溶けた雪が凍っている。
 そこに今日の雪が載っていて,どこでもずり落ちそうでシールでは登りにくい。
 著しく登りにくい。
 失敗すれば,間違いなく下まで落ちそうなガリガリと新雪のミックス斜面。
 もちろん,シールで直登ができるような角度ではない。
 とうとう,シール登行では標高660m付近で行き詰まる。
 ここは板を脱いで清く担ぐ。
 あきらめて担ぐ。
 あきらめて担ぐがガリガリ斜面では,板を外すのもなかなかに大変である。
 行き詰まる前に担がなければならない。
 よい子はまねをしないようにしよう!

 段差やそれなりに急なところもあり,手も使って登る。
 結局,隊長の切ったキックステップ跡を拾って息も絶え絶え標高740m近くまでスキーを担ぐ。
 その後はブナの尾根をゆるゆると登る。
 この先に問題となるところは一切ないが,標高800mくらいまでの尾根は風による段差ができていて,ガリガリもそれなりにある。
 それでも標高で900m付近からは一面20cm程度の新雪となり歩きやすくなる。
 
 
 【ゆるゆる尾根を登る。】

 
 【雪の状態@標高930m付近】

 
 【雪に煙るジャクズレガッチ】

 
 【穴あきブナ@1099m標高点】

 風雪の中,1099m標高点にある穴あきブナに手を合わせ,比較的風の弱い1050m台地の上の灌木帯で昼の憩いとする。
 帰るころには,風と降雪で登ったトレースは消えている。
 消えているということは新しい雪がセットされているということである。
 締まった雪の上に20~30センチ程度の新しい雪を滑って無事帰還。
 本日も一人では直ちに撤退のところ,隊長のおかげで山頂穴あきブナにお参りをすることができた。