南アルプスを歩こう①

北岳~間ノ岳~(仙塩尾根)~仙丈岳


個人山行ku-ninn272
【日  時】2023年8月11日~13日(お盆)
【メンバー】
【山  域】南アルプス
【時間記録】
 <8/11>晴れ→曇り 広河原11:10 - 白根御池小屋13:25
 <8/12>晴れ→曇り 白根御池4:10 - 肩の小屋6:40 - 北岳7:30 - 北岳山荘8:45 -
            間ノ岳10:40 - 三峰岳11:35 - 野呂川越14:00 - 両俣小屋14:30
 <8/13>晴れ→曇り 両俣小屋4:00 - 野呂川越5:00 - 伊那荒倉岳7:40 - 大仙丈岳10:30
           - 仙丈岳11:10 - 仙丈小屋11:40 - 北沢峠15:30



 仙塩尾根は5年前に三伏峠から入り、塩見岳から三峰岳までを歩いたことがあった。その時はそのまま間ノ岳に登り、北岳を越え広河原に下りた(ku-ninn253)。今回はその続きで北岳から入り、間ノ岳を経て、三峰岳から仙塩尾根に入り仙丈岳までつなげることにした。
 
 北沢峠と広河原間が通れないので、山梨経由で広河原に入る。上諏訪駅近くの上限ありの駐車場に車を止め、甲府まで特急「あずさ」に乗る。この「あずさ」、指定席だけで、自由席がないということを知らなかったのは私だけだろうか。甲府駅前からバスに乗り、広河原に着いたのは11時近く。準備をして歩き出す。
 行き交う登山者が多い中、樹林帯の道を高度を上げていく。木の根が多く急登だけれど歩きやすい。傾斜が落ち着いたなと思ったら小屋はもう近かった。4年ぶりの小屋泊り。完全予約制になり、大部屋だけれど、隣の人とは簡易的な衝立で仕切られていた。
 
 翌日は暗いうちから歩き出す。まずは北岳まで1000メートルの登りで、すぐに草スベリの急登となる。小太郎尾根にのると、傾斜も緩やかになり、北岳も大きく近づいてきた。肩の小屋からまた急登となり、登り切ると北岳山頂だ。山頂からは素晴らしい展望が広がっている。目の前には仙丈岳が大きくそびえ立っていた。山頂から延びる長大な尾根が仙塩尾根だ。
 登山道は北岳山荘まで300メートル下り、間ノ岳までまた300メートル登る。間ノ岳までは登山者でにぎわう稜線漫歩だ。間ノ岳を越え、三峰山頂手前から仙塩尾根に入る。最初はザレ場の急斜面だが、すぐに針葉樹林帯に入った。野呂川越まで緩やかなアップダウンの道が続く。展望は利かないが、歩きやすく快適な尾根道。野呂川越で尾根から外れ、300メートルほど下ると両俣小屋だった。
 
 最終日も暗いうちから歩き出す。仙丈岳までは1000メートルの登り、まずは野呂川越まで300メートルの登りとなる。昨日と同じ針葉樹林帯の道。小さなピークをいくつも越えながら高度を上げていく。
 仙丈岳が大きく見えたあたりから急斜面のザレ場となる。このあたりからガスが湧き始めあたりが見えなくなるが、雄大な景色が広がっているのだろう。大仙丈岳を登り切れば、仙丈岳はもうすぐそこだった。静かな仙塩尾根を抜け、終着点となる仙丈岳は大勢の登山者であふれていた。仙丈岳からは仙丈小屋、馬ノ背ヒュッテを経由し、北沢峠に下りた。北沢峠から仙流荘、仙流荘から茅野駅とバスを乗り継ぎ、茅野駅から電車に1駅乗って上諏訪駅に戻った。
 
 久しぶりの南アルプス。歩きたかった仙塩尾根。長大な尾根は深い森が広がっていた。フカフカして歩きやすい道はいつまでも歩いていけそうだった。どこまでも静寂な道が続く中、苔むした森、小さな湿地帯や草地、時折得られる山々の展望など、広がる景色は変わっていく。ご褒美をもらいながら歩いているよう。南アルプスならではの山歩きを思う存分楽しめた。
 

 <白根御池小屋では荷揚げでヘリコプターが行き来していた>


 <白根御池とテン場>


 <北岳山頂。奥が仙丈岳>


 <北岳の下りから見た間ノ岳、北岳山荘>


 <北岳を振り返る>


 <野呂川越。仙丈岳から塩見岳は14~15時間くらいかかる>


 <両俣小屋。野呂川沿いに建つかわいらしい小屋>


 <独標から見た仙丈岳。手前のモッコリとした山は伊那荒倉岳>


 <樹間から見えた甲斐駒ヶ岳>


 <雷鳥の親子>