飯 豊 の 秋

会山行ku-ninn13
【日時】2006102122日(土・日)
【メンバー】2
【天候】曇り時々晴れ
【山域】飯豊山塊
【地形図】なし
【時間記録】 なし


春夏秋冬、いずれも素晴らしく楽しませてくれる飯豊だが(…といっても、厳冬期は行ったことがない)、飯豊の秋はことのほか素晴らしい。10月の第3週は飯豊に入ることが多いいのだが、なぜ、この時季に?紅葉狩りもあるが、一番のお目当てはキノコである。だが、今年はキノコが不作という情報が入っていた。

7月の大雨で通行不可となっていた林道は修復されていて、大日杉まで入れるようになっていた。今年は台風が直撃しなかったせいか、葉が傷んでなく、紅葉がより美しいようだ。ナナカマドやモミジ、ツツジ類の赤が際立っていた。

キノコはというと、冷え込みもないせいか、出ている気配はまったくなし。数年前にブナハリタケを採った倒木は、半分以上朽ちてしまっていた。途中、立ち倒木を偵察したり濃い林を探索したりしながら登る…これは登り以上に疲れる…それでもムキタケが思いのほか採れた…もしかしたら、今秋はムキタケの豊作年かもしれない!!ムフフ。

 天気はというと、回復は遅れているようで本山は雲に覆われていた。例年だと本山1泊で入っているのだが、今回はどうも気が乗らない。切合小屋下から風も強くなり寒くなってきていたので、切合小屋泊で意見が簡単にまとまった。なんといっても今まで躊躇していた理由のトイレが新築されていたのだから。

    
                          <切合小屋脇にトイレは新築されていた>

小屋の中ではいつものようにツエルトを張り、暖かな夜を過ごした。小屋は貸し切りだ。紅葉の時季にこんなに静かな飯豊も初めてだ。お盆にも感じたのだが、飯豊の登山者は減っているのではないだろうか。100名山狙いの一見者が通り過ぎたのだろうか、まあ、私にとっては願ってもないことで、うれしい限りなのだが…。小屋は夜半過ぎから雲はなくなり満天の星空となった。

 翌日は晴天。ゆっくりとしていたら、ドヤドヤと人が入ってくる。新潟市内の山岳会が冬山行の荷揚げで、前日三国小屋に泊まったということだ。冬の飯豊…魅力は最大限だ。でも、現在の会の実力、組織力では無理なのかもしれない。第一、自分の体力自体が無理の一言だ。私の冬山は五頭や菅名山塊の枝尾根歩きが合っているのだろう。悲しいけど、仕方がない。三国小屋で単独行の男性に会う。本山小屋に泊まったそうだ。本山小屋も貸し切りで、風の音がすごく、気温も下がり、大分冷えたらしい。

出発が切合小屋だったので、キノコ探索にはゆっくりと時間がかけられた。今回は熊が多く出没しているので、鈴をチャリチャリさせて動いた。思ったよりたくさん採れ、ご満悦で下山する。白川の吊り橋を渡って…吊り橋がな、ない。吊りだけあって、がなくなっていた。ここも7月の大雨の被害なのだろうか。7月の海の日の大雨はどこもすごかったらしい。私たちは上高地にいたのだが、上高地への車道が通行止めになり孤立してしまったのである。しかし、今回は増水していなかったので川を渡れたが、雨で増水していたら、どうしたかしら?

収穫はあった。決して裏切らない飯豊の秋である。ナメコ、ブナハリタケ、ブナシメジ、クリタケなど中?収穫だった。だが、ムキタケが大収穫で、人に配っても数日間はムキタケづくしで楽しめた。もしかしたら、今秋はキノコは不作?!でないかもしれない。お楽しみの晩秋〜初冬が近づいてくる。

   

<ザックはキノコで傾いている>     <今回の収穫・ムキタケ、ナメコなど>