枯 松 山

会山行ku-ninn4
【日時】2006617日(土)
【メンバー】
2
【天候】曇り→晴れ
【山域】飯豊山塊
【地形図】朳差岳・長者原
【コースタイム】新潟
6:00 - 林道終点8:06 - 月夜平分岐8:24 - 小休止9:20~9:29 - 小休止10:26~10:32 - 枯松山11:46~14:12 - 小休止15:46~15:53 - 林道16:47


昨日からの雨は朝には止んでいた。天気はよくなるだろう。5月に西俣ノ峰を下った時に真正面に見た枯松山。三角錐の山容が美しかった。大境山から飯豊を見る時に当然だがいつも目にしていた山だ。情報を集めると、朳差岳の東俣尾根の月夜平に延びている尾根を登ればいいらしい。

今年は雪消えが遅く、やっとなんとか林道が全通できるようになったようだ。渓流釣りなのだろうか、林道終点には車が2台止まっていた。月夜平を抜け朳差岳への道が尾根を外れる、その尾根に取り付く。間違えて行かないように、ロープが張ってある。なるほど間違えてもいいくらいに、立派な道となっていた。途中のブナ林までは完璧な道だった。「楽勝じゃ~ん!!」なんて喜んだのもつかの間、ヤブが濃くなっていく。昨日からの雨がまだ木々の葉に残っていたが、面倒くさがって、雨具を付けずに登っていく。まだ高曇りなのだが、気温はどんどん上昇し、残っていた雨露が水蒸気となって蒸発していく。まるでサウナ状態だ。濡れたくないので、木や葉っぱを避けるようにして登る。

西俣ノ峰の稜線直下からはほとんどヤブの中。さて、地図を見ようと思ったら、地図がない…ザックの横に挿していたのだが、ヤブの中に落としたらしい。ヤブで視界も利かないので、下りのため、赤テープを付けながら行く。もうヤブを避けて行かれられなくなってしまっており、サウナ状態も相乗して、下半身ずぶ濡れとなってしまった。

ヤブが薄くなると、ヒョイと山頂に飛び出した。山頂だけハゲている。三角点もある。高曇りだった天気が、見る見るうちに青空が広がり始めた。東俣川を挟んだ朳差岳が真正面に見え、西俣ノ峰から伸びる尾根や大境山への尾根もよく分かる。どちらに行くにしても、アップダウンが250~300mほどあるようだ。ヤブも濃そうだし、食指は動かなかった。長靴は逆さまにすると水がゴボゴボこぼれ出し、靴下を絞って日光に当てる。初夏の日差しはカラリとして気持ち良い。山頂は貸し切りだ。このすべての景色を独占できる至福の時間をのんびりと過ごす。

下りは赤テープの目印を追いながらの下りとなる。ヤブの下りは少し気を許していると、小さな尾根でも入っていってしまう。特に何も考えずにドタバタ下りる私は一番危ない。だが、ブナ林まで下ると、道形もはっきりとなった。ひと休憩をとザックを置くと??ザックに付けていた携帯用蚊取り線香容器のフタがなくなっていた。あまり人の入らない山域に人工物を2ケも落とすなんて……ヤブ山登山時にはザックに何も付けてはならない!!、教訓となった。

無事夏道に出、うっ蒼とした月夜平を抜け林道終点に到着した。林道途中は山菜がニョキニョキ出ていそうだったが、簡単に却下され、温泉に直行した。来る時びっくりしたのだが、大石ダム湖に水がまったくないと言ってもいい状態なのだ。ダム湖に水がないというのは、侘びしく見える。梅雨に備えてなのだろうか、それとも、もう役目を終えてしまったのだろうか。

<ガスが消え姿を現す大境山>        <三角点と朳差岳>