蕗  山

会山行ku-ninn22
【日時】2007225日(日)
【メンバー】12
【天候】
【山域】
【地形図】光明山・栃堀
【時間記録】


 放射冷却で冷えた朝となったが、予報は晴れの天気。初めての山なので期待で出かける。旧下田村で吉ケ平に向う途中にある「よっていげ邸()」の横の橋を対岸に渡り、送電線の真下あたりに車を止める。今回は一周コースを通るということで、登りは山頂に南→東側から取り付く尾根、沢の左岸の尾根を行く。杉林を通り急な尾根腹を登ると尾根上に出る。

大分冷えたらしく雪は固く締まっているが、370mピークの電波塔手前でワカンを付ける。顕著な尾根は夏道が刈られているのだろうか、ナタ目が所々にあり、守門岳の見晴台みたいな所は大々的に伐採されていた。

山頂からの主尾根の乗っかる手前の急斜面にはロープも張られている。そこから一登りで556.4mの蕗山山頂に着く。広い山頂は見事な展望だった。守門岳は真正面、川内山塊の矢筈岳から粟ケ岳までのパノラマも広がる。申し分のない大光景を楽しめる。


<蕗山山頂からの守門岳>

時間もあるので、隣の645mピークまで往復することになった。そちらのピークも素晴らしい展望を得られるという。まずは60m下り、小さなピークをいくつか越えて645mピーク下に着く。見上げるピークは急峻に見える。斜面はアイスバーンまでいかないが固まっており、ワカンを付けているためキックステップの利きが弱い、が、なんとか慎重に行き登頂する。途中でポツポツと止めるメンバーがいて、結局は6人の登頂となった。

煎餅の縁のような山頂で、休むという雰囲気ではない。だが、展望は素晴らしく守門岳がより大きく聳え立って見え、この地点から見るだろう初めての山々のパノラマを十分過ぎるほど楽しめた。

下りはクラスト箇所を注意して過ぎる。みな通過したあたりで「ガサ〜ッ」とか「ドサ〜ッ」という音を聞く。雪崩?いや違う、なんとメンバーのひとりが急斜面で外したワカンを肩にかけていて、それが落ちて斜面を滑っていってしまったという。もうひとりはヤブの中で腕時計をなくしたとも言っていた。もったいないが、どちらも探すすべもなく戻る。



<645mピーク側から見た蕗山>

蕗山に戻るとテントが張られており、後発隊の2人も到着していた。初春の青空の中、大展望を独占できる幸せな時間を過ごした。その後は先週あった県山協の冬山講習会に出たメンバーから、おさらい講習会を受ける。

下りは山頂から北→西側に延びている尾根、沢の右岸の尾根を下る。山頂直下は急でやはりクラストしており気を付けていたつもりだったに滑ってしまった…その時にウエストに挟んでいた地図を飛ばしてしまう。3ツ目の落し物になってしまったようだ。コースタイムもメモしてあったのに…涙。

左手にある沢から離れないように尾根を選んで行く。登りの尾根は夏道らしきものが付いていたが、こちらはまったく無いし尾根も細い。それに加えて小雪なものだからヤブっぽい、ではなくヤブの尾根を下る。それでも、最後は無事に登り口に着いて一安心。当たり前か…。

今冬は大暖冬とかで、本当に雪が少ない。少ない雪が気温の高い推移で、長い時間をかけて固められていく。普通だと太陽が高くなるにつれ気温も上昇し雪が腐っていくが、今年はカチカチに固められているので緩みも少ないのではないかと思ってしまう。例年よりアイゼンが離せない春山になるかもしれない。



<蕗山山頂・粟ヶ岳から川内山塊のパノラマが広がる>