会山行ku-ninn52
【日時】200862122日(土・日)
【メンバー】6人(22日+1人)
【天候】21日…曇り時々晴れ、22日…曇り一時雨
【山域】飯豊山塊
【地形図】
【時間記録】
<6/21>大日杉小屋9:22 − 御田10:42 − 地蔵岳12:4113:00 − 目洗清水13:5714:12 − 御坪14:5115:05 − 切合小屋16:11
<6/22>切合小屋6:09 − 飯豊本山7:528:20 − 切合小屋9:4710:20 − 目洗清水11:2411:30 − 地蔵岳12:4113:47 − 大日杉小屋15:35


 予報がはずれ、朝から晴れの天気となった。2年ぶりの本山だ。大日杉小屋には車が10台ほど止まっていた。私たちも用意をして歩き始める。広葉樹林帯の中でも木漏れ日が暑く感じ、一歩足を踏み出すごとに汗が吹き出てくる。それでも、鍋越山への分岐、滝切合まで来ると、雪消えしたばかりといった感じで、タムシバの花が咲き乱れていた。この鍋越山へのルートはヤブで覆われていた。山形国体の翌年に通った時も笹ヤブがすごかったが、今はどうなっているのだろうか。

 3ピッチで地蔵岳に着く。ここから御坪までの間はヒメサユリを期待する。下山してきた人によると、時季が少し早いそうだ。年々、土砂が流れ少なくなってきているとはいえ、ヒメサユリを楽しむ道には違いない。ツボミが多いものの、あちこちに咲いている。草ヤブの中にはシラネアオイが花期を迎えていた。夕食用にとジンダケを探すが、こちらも時季が早いようで大収穫とはならなかった。

 目洗清水の台地からは本山が大きく見える。残雪期に地蔵岳から大又沢に下り本山に直登するルートがあるのだが、その尾根も目の前に見える。一度は歩いてみたいルートの一つで、5月の連休くらいまでなら大又沢を渡れるということだ。

 御坪に近くなると、ダケカンバの中、ハクサンチドリやチゴユリ、ツマトリソウが多くなってくる。御沢分れからは雪渓を直登せずに、夏道通りに行く。沢に下りたところから雪渓を登り、三国岳からの夏道に合わさった。今年はやはり残雪が多いいのだろうか。数年前に来た時よりは雪は多く感じる。

 切合小屋には2パーティーくらいの先客がいるようだ。私たちもそそくさと用意をして、まずは外で乾杯とする。雲が大分湧いてきていたが、申し分ない環境の中でのひと時だった。

 夕食は収穫したジンダケの味噌汁、マカロニサラダ、焼肉と豪華版。18時を十分回った頃に、本山ピストンしたらしいパーティーが戻ってきた。宴もたけなわの頃、このパーティーが顔見知りだと判明。なおさら盛り上がったことは言うまでもない。このパーティー、新潟を3時に出発。13時には切合小屋に着いていて、本山をピストンしてきたということだった。

 翌朝はガスの中だった。朝食を済ませ、本山に向かう。草履塚への雪渓を登り終えた草中にシラネアオイの群落が一塊。朝露に濡れ、微かな木漏れ日に光るシラネアオイの美しさは圧巻だった。草履塚からはヒナウスユキソウ、イワウメ、ミヤマキンポウゲ、ハクサンイチゲ、オヤマノエンドウなどの高山植物の中を行く。これからお盆頃まで、お花畑の素晴らしい時季を迎えるのだろう。御前坂の上部から霧が雨に変わり、雨具を付ける。

 だが、本山に近づくにつれ雨は止みガスも晴れてくる。山頂では主稜線のガスが上がり、すべてが見渡せられるようになっていた。ダイグラ尾根はもちろん、クサイグラ尾根もよく見える。一度登ったルートや尾根は必ず目に入るのはなぜなのだろう。懐かしい思いと確認の意からなのだろうか。新潟から見る飯豊は雪がなくなり黒々としているが、こちらからだと、残雪が多いので白く見える。最後に残った大日岳が姿を現し、景色を堪能したところで、本山を後にした。

 切合小屋前で歩いてきた男性に「あれ〜〜っ!!」の声。山仲間だった。私たちが登っているとの情報を得て、追いかけてきたそうだ。一緒に下って途中でお昼を楽しもうということで、即Uターンする。 切合小屋で荷物をパッキングして出る。本山方面はガスがまた沸いていた。私たちが滞在している時だけ展望を楽しませてくれたかのように。

 地蔵岳で昼食休みをして、下山する。梅雨の真っ最中の2日間、初日は晴れ、2日目も一時雨に降られたとはいえ、ラッキーにも本山からの展望を楽しむことができた。もちろん、お目当てのお花畑も楽しめた。この時季にしては最高の2日間だった。



 <本山からの主稜線>



<本山と草履塚>



<シラネアオイ>


 <ヒメサユリ>