安達太良山・石筵川

個人山行ku-ninn57
【日時】200897日(日)
【メンバー】4
【天候】曇り一時雷雨
【山域】安達太良山塊
【地形図】
【時間記録】 新潟5:45 = 銚子ケ滝登山口8:25 − 渡渉点8:539:07 − 220m滝下10:26 − 滝上11:08 − 二俣13:38 − 縦走路15:21 − 和尚山16:12 − 渡渉点17:27 − 登山口17:50


天気予報は雨で、猪苗代パーキングでも雨模様だったが、母成グリーンラインに入る頃には雨も上がり陽も差し始めた…担当者の執念なのだろうか。晴れたのだからと、予定通り沢に入ることにした。牧場入り口ゲートの奥の銚子ケ滝登山口で用意をして出発する。入り口のゲートが夕方5時30分に閉まる旨の看板があり、横目で見流し、通り過ぎた。

 渡渉点まで登山道を行き、そこで沢道具を整えて入渓する。渡渉点はマップを見ると、増水時通行不可になっている。まずはゴーロを行く。水が冷たく、足も突っ張ってしまいそうな感じに思えるほどだ。天気は高曇り〜晴れで安定している。徐々に巨岩が現れ、それらを巻きながら行く。途中、立ち枯れ木にナラタケがびっしり生えているのを発見。今年初めてのナラタケ、それも大収穫で大喜びする。

 一時間ちょっとで2段20m滝が現れる。ものすごい水量だ。濡れたくないが、高巻ルートはないようだ。残置ハーケンが右壁にあり、そこから滝の水際沿いのクラックを登る。滝の水量が多いいので、登り始めたとたんに滝しぶきを浴び全身びっしょりになる。それも冷たく身震いをするくらいだった。

 2段目の滝は右壁が階段状になっているので難なく越えられた。その上はゆるい傾斜のナメ滝が次々と現れてくる。大きな滝は先ほどの2段20mくらいのようだ。高度もそれほど稼いでいない、緩やかな沢歩きといった感じだ。

 二俣がいっこうに出てこない中、天気は急変し雨が降り出してくる。天気雨だろうと軽く思っていたが、雨脚は強まり雷まで鳴ってくる。沢中で戻れるはずもなくひたすら歩き続けるが、ゲリラ雨となり沢水も急激に増えてきていた。

 二俣から右に入った頃には濁った沢水はより増水し、私は膝上までもぐってしまい、歩くのも大変な状態になってしまっていた。水流に足をとられないように慎重に行く。ジンダケが沢に覆いかぶさっているように生えているので、そのヤブでも右往左往する。春だったら美味そうなジンダケの大収穫となりホクホクとなるところだが、今回はそのヤブで泣かされる。

 増水しているので、小さな枯れ沢からもどんどんと水が入ってきていた。それでもいくつかの沢を分けていくと水量は少なくなり、沢は終りヤブの中にと入った。背の高いジンダケのヤブで、まずは上を目指してヤブをこぐ。その頃には雨も上がり視界も開け始めていた。展望が利くところで周りを見渡したところで、愕然としてしまう。安達太良山から和尚山の登山道は見当違いのところにあったのだ。

 二俣からは右の沢へと入ってきたつもりだったが、増水していたのもありつめる沢が違ったようだった。沢に少し戻り、別の右寄りの沢を行き、右方向にトラバースをしながらヤブをこぐと登山道に出た。このルートが正確だったのだろう。出た鞍部は安達太良山に近く、ここから和尚山は遠く大分登り返さなくてはならなかった。

時計を見ると3時半ちょっと前…???朝横目で見た看板が甦ってきた。牧場のゲートが締まるまでに、あと2時間になっていた。ゲートが閉まるってことは車を出せないってこと!? 帰れないじゃない!!。一番の健脚者がキーを持って走り下りることにした。

 天気は回復し、安達太良の全容も見えてきていた。行く手の和尚山が果てしなく高く見える。ヤブっぽい道、それも今までなかった急勾配の道を登り、和尚山に着いたのがもう4時を回っていた。先頭はどこまで行ってくれているのか…。

 和尚山からの下りは樹林帯の中の緩斜面が延々と続く。ダラダラと長く、なかなか高度が下がらない。気ばかり焦ってしまっている。沢の音が大きくなると尾根から外れ、朝入渓した渡渉点に着いた時は5時半少し前になっていた。水は濁り、水量は格段に増えている。やはり、増水時通行不可とされる渡渉点だった。そこを慎重に気をつけて渡り終える。

 駐車場の近くで先に下ったひとりが上がってきた。ヒョエ〜ェ〜エ!!間に合わなかったのだ、と気落ちしていたら、大丈夫だったとのこと。感謝、感謝であった。この沢、入り口ゲートがあるので、条件次第で日帰りだと少し厳しいのかもしれない。まあ、天気予報で傘マークが出たら入渓しない、それが基本なんだと思い出させられた山行でもあった。それにしても、あ〜疲れた。