笛吹川東沢釜ノ沢

個人山行  oza1

【日時】 2008720日(日)~21日(祝)
【メンバー】 2人
【天候】 一日目/曇り時々雨、2日目/曇り
【山域】 甲武信岳
【コース】 西沢渓谷入り口~東沢~釜ノ沢~甲武信岳~戸渡尾根~徳ちゃん新道
【地形図 2.5万】 水上
【時間記録】 
<一日目>
駐車場発8:40  山の神(入渓)12:30  釜ノ沢出合14:40  千畳のナメ 15:00 - キャンプ地点 16:00
<二日目>
キャンプ地点7:00 – 両門の滝7:15  水師沢出合 9:45  甲武信岳 12:20  甲武信小屋 12301330  木賊山 13:45  - 駐車場着 17:00


3時に新潟を出発。関越道、花園ICを降りて国道140号線で奥秩父の雁坂峠に向かう。車のナビに表示された自宅からの距離は326kmと先週の白毛門の2倍のロングドライブとなる。遠いがそれに見合うだけの名渓と確信し一路車を走らせる。しかしさすがに遠い。気分は高揚していたが西沢渓谷の駐車場に着いたときはすでに大分疲れていた。

 少しの休憩の後、準備し出発する。しばらく西沢渓谷の大勢の観光客と一緒に歩くが、こちらは格好が違うのでだいぶ異質な感じがする。鶏冠谷の吊橋を渡ったところに踏み跡があったのでいきなり入っていった。あとで気づくがもう少し先にちゃんとした道がありその道と合流する。しばらく歩き東沢を渡渉したところで先行の3人パーティが道に迷っていた。道を聞かれたがこちらもはじめてなので、ザックをおいて偵察がてら尾根の登山道を1時間近く登ったが一向に沢に降りないので引き返すとOGUが沢沿いの道を発見していた。やれやれまた無駄な労力を使ってしまった。

 疲れも増した中で沢沿いの登山道を行き、お昼すぎにようやく入渓することができた。持ってきた冷やしラーメンを煮て、冷たい沢の水で冷やす。具材も豊富にとてもおいしいものができた。しばらくするとさっきの3人組みがやってきた。聞けば柏崎から来たとのこと。同じ県の人だとわかると妙に親しみがわく。昼休憩の後、沢の中を歩き出した。コバルトブルーの水、白い岩肌、鮮やかな緑とさすがに日本有数の美渓だ。釜ノ沢出合いまではほとんど滝もない。


             < 東沢を行く >



         <美渓だ>

 やがて釜ノ沢に入ると突然魚留の滝があらわれる。フリーでも登れそうだが最初の滝でもあるので一応ロープをつけて左の潅木にビレイを2ケ所とり慎重に登る。




              <魚留の滝>

さらにいくとその先は千畳のナメだが、ここでかなりの雨が降り出した。沢から脇の林へ移動し上がるのをしばらくまっていたが一向に止む気配がない。時間も3時を過ぎたので歩きながらビバーク地を探すことにした。そこから30分位行った所の右岸の小高いスペースに快適な場所を見つけテントを張った。

早速付近の流木を集め焚き火の準備にとりかかる。安定した火力にするまでにかなりの時間がかかったが、結構いい感じの燃え方となり、宴会も盛り上がってきたときにまたしても大雨が降ってきた。荷物を一切外に置いたままテントの中へ逃げ込んだが、今日の疲れの影響か早々に寝こんでしまった。

朝5時に起きると青空も覗くいい天気となっていた。朝食を済ませテントを撤収し、遡行の準備をすませ出発する。すぐに両門の滝と出くわした。2ケ所から一つの釜に水が落ちている。右の滝の左岸を登っていく。迫力はあるがロープをだすほどでもない。その先はヤゲンの滝で巻き道を行くが上部で緊張するところがある。次も6mほどの滝だがここもやや緊張する。そこをすぎると長いゴーロ歩きとなるがこれが本当に長く、2時間はたっぷりと歩いた。



              <両門の滝>



      
      <両門の滝を登る>

2段のナメ滝を越えると水師沢出合いで、右の沢に入って行く。ガイドブックではここから甲武信小屋まで1時間とあったが、傾斜も増し、疲れもたまってきたためか、なかなか進まない。ポンプ小屋手前で大休止し、ジグザグ道を登り甲武信小屋までたどりくまで2時間もかかった。

ザックを置いて、山頂に向かう。山頂はガスでなにも見えなかったが、展望のない残念さより登りきった達成感の方が大きく満足だった。



      <甲武信岳>

 小屋に戻り、ビールを開けて乾杯する。至福のひとときだ。ゆったりとした時間を過ごした後、下山にかかる。一般道を下るだけだったが、疲れきった足に3時間以上の下りはさすがにこたえた。木賊山経由で戸渡尾根から徳ちゃん新道を下り、登山口に着く頃には足が痛くてしようがなかった。

帰り道に大滝道の駅の温泉に入る。ここは檜風呂や岩風呂などが楽しめるいい温泉だった。

あとはひたすら一路新潟へ車を飛ばし、家についたのは夜11時半位だった。いやはや2日間目一杯よく遊んだものだ。