山葵山〜松平山

会山行ku-ninn39
【日時】2008113日〜14日(日・祝)
【メンバー】3人+4人(14日のみ)
【天候】曇り時々雪
【山域】五頭山塊
【地形図】出湯
【時間記録】
<1/13> 少年自然の家9:25 − 魚止滝9:41 − 尾根取付10:19 − 小休止11:1811:36 − 山葵山12:2212:36 − 小休止13:2513:38 − 810m地点14:06
<1/14> テン場8:25 − 松平山9:069:18 − テン場9:4910:15 − 昼食テント場10:3814:23 − 山葵山14:4014:48 − 尾根取付15:2615:38 − 魚止滝15:58


 今年の1月の連休は五頭連峰に行こうということになった。縦走も含めていろいろなルートが出されたが、最終的に山葵山から松平山、条件さえ良ければ縦走をしようということになった。当日は冬型の気圧配置が強まる予報で、時折雪が混じる風が冷たい。一日でどれだけの降雪があるのだろうと不安を感じながら少年自然の家を歩き出した。

 当初は山葵山まで秋取山経由のヤブ道を登る予定だったが、周辺の積雪が少ないので夏道が使えるだろうと判断し、魚止滝に向う。数年前に流されたという木橋は架け替えられていた。沢沿いの道も雪が薄っすらとしかなく夏道通りに行く。尾根道になっても夏道の道形がはっきりとしている。

標高600mくらいからブナ林に変わり尾根が広がってくる。積雪は4、50cmほどだが、踏み抜くと膝上まで潜ってしまう。ここでワカンを付け、下山用の赤テープもしっかりと付け始める。

山葵山での視界は50mほど。歩き始めようとした時に秋取山方面から人の声がし、次々と姿が現れてきた。あいさつをしようと思った、ら、顔見知りの山仲間だった。秋取山経由の道は以前私が歩いた時は伐採道といった感じだったが、立派な尾根道になっているということだった。私たちが夏道経由だったので、そちらを下山したいと言っている。再会を喜びあい(私たちだけ?)、松平山へと向う。

顕著な尾根道をいく。翌日の天気も分からないので、目印テープをこれでもか!というくらいに付けながら行く。気温が上がらないせいか、サラサラ雪のラッセルが続く。ルートは夏道通しなのだが、雪の付き方が中途半端なのか木が邪魔になって歩きにくい。特に宿泊装備を担いでいる身には、木をまたぐ、とか、くぐるということは大変の一言。疲れてき始めていた。

これだけ赤テープを付けたからには同じコースを下りて回収しなければいけなくなってもいた。当然、縦走はなし、ということになり、見晴らしの良い尾根の先端、810m地点にテントを張ることにしてもらった。時間もあるので、いつもの雪の要塞作りにかかる。積雪は1mほどだろうか。

テント場を作っているうちにガスが見る見る間に晴れてきて、新潟平野や五頭連山も見渡せるようになってきていた。青い空と白い峰々や樹氷林が美しい。雪山の素晴らしさを思い出させてくれた時だった。時間もあるので、翌日のルート下見とトレース作りに行く。夜も夜景が美しかった。翌日登ってくる仲間に行動予定をメールして就寝する。

  <テントと山葵山への尾根>


 翌日はまたガスの中だった。松平山にピストンをする。積雪は1m強だが、所々クラストしているので歩きやすい。松平山もガスの中。だが、昨日よりも風もなく暖かく感じる。山頂の道標は顔を出していた。少し前なら厳冬期の松平山は人を寄せ付けないような奥山だった。ここ数年は小雪のせいか自分たちでもアタックできるようになった。道標にあいさつをして下る。

テント場に戻り、即座に撤収して、山葵山に向う。少し下りたところで日帰り組に会う。ものすごいスピードで登ってきたのだろう。松平山頂までトレースはしっかりしているので、ピストンしてくるようだ。私たちは昼食場所へと急ぐ。

  <松平山頂・道標が顔を出している>


昼食場所は山葵山と考えていたが、少し上の720mあたりでテントを張って日帰り組を待つことにする。ゆっくりと整地してテントを張り準備を整えていると、山頂リタイア組が戻って来、正午過ぎには全員が揃っての昼食となった。

昼食のテン場からはトレースがはっきりしているので、ワカンの必要もなく下山できた。私たちが付けた赤テープをすべて回収しながら、ゆっくりと下る。天気は昨日を同じで時折ガスが晴れる程度で見晴らしは利かない。だが、とてつもなく長く感じた登りは、下ってみるとびっくりするほど早く短かった。日帰り組が魚止滝まで車を入れていたので、途中まで乗せてもらって少年自然の家に戻った。

車には雪が15cmくらい積もっていた。登る時はどれほどの積雪があるのか不安だったが、強いという冬型の中このくらいで済んだということは、やはり小雪傾向なのだろう。20年近く前になるだろうか。1泊で五頭山に入った時、一晩で1m近くの積雪があり、下り尾根が分からなくなったことを今でも憶えている。雪の怖さ、雪山への対しかたを思い知らされたのだった。現在も主に積雪期に楽しんでいる五頭連峰、魅力は尽きないでいる。


 <テント場からの金鉢山>