折居〜山葵山A

会山行ku-ninn42
【日時】200823日(日)
【メンバー】2
【天候】曇り
【山域】五頭山塊
【地形図】天王・出湯
【時間記録】砂防ダム8:35 − えん堤9:20 − 虚空蔵山への稜線(夏道)10:05 − 先週戻った鞍部10:18 − 先週夏道に合流した分岐10:3610:47 − 山葵山12:10− 昼食12:2014:05 − 分岐15:03 − 鞍部15:1215:20 − えん堤15:57 − 砂防ダム16:33


 仲間から情報を仕入れた結果、折居からの山葵山への積雪期ルートは赤倉沢沿いに行き、虚空蔵山との稜線鞍部付近を目指す。その稜線には夏道が付いているので、その夏道を行けば山葵山に着くとのことだった。???その夏道は先週途中まで下った道に違いない、あの道は確かに虚空蔵山に続いている尾根上だった。鞍部で引き返したが、まだ夏道が続いていたのだろうか…。

 今回は砂防ダムまで車が入れた。天気は曇りで、崩れる心配はなさそうだ。先週と同じ砂防ダム上の仮設橋を行き、折居川左岸から赤倉沢林道に出る。えん堤を左岸から越え、赤倉沢上流の滝ノ沢沿いに行く。雪は締まっていて、杉木立の下はクラストしていて歩きやすい。

 どこかで尾根に取り付かなければならないので、植林された杉に私たちが使う目印テープが付いていた尾根に取り付く。だが、目指す稜線は彼方遠くに見えたので、また沢に下り、次の尾根に取り付く。杉が植林されている尾根なので、ヤブはそれほど気にならない。尾根が少し広くなった所で山屋らしい赤テープを見つける。

 ひとつ尾根を乗っ越すと稜線をトラバースしている夏道にぶつかり、それを左側に行くと先週戻った鞍部に着いた。三叉路になっている鞍部だったのだ。西側斜面への道ばかり気になって、尾根上をややトラバースしている夏道にはまったく気が付かなかった。だが、先週は沢への下り口の判断がつかず、登った尾根まで戻ったに違いない。

 憶えのある道を行く。先週ヤブ尾根を登りこの夏道にぶつかった地点、大休止をしたブナ林、山葵山を見上げてリタイアした540mのピークなどまだ記憶に新しい。だが、雪は減っていた。締まって安定したのもあるが、降っても積もっていない。特に先週より気温が高いので、春近しという風情だった。

 中途半端な積雪量のせいか、小さいヤブがうるさくて仕方ない。低い潅木帯になり夏道が不鮮明になるとヤブがより邪魔になってきた。ラッセルは脛くらいでそれほど深くないのだが、2人なのですぐに番が回ってくる。行動するリミット時間は12時30分と考えていたが、山頂はなかなか近づいてこなかった。山葵山は2人でのラッセルの限界以上なのだろうか、などと考えながら上方向を見ると、遠目にも分かるトレースがあった。少年自然の家から秋取山を越えてくる冬ルートだった。赤テープが数メートル間隔に付いており、トレース跡も立派な道となっていた。

 トレース跡を行くのは楽だった。今までの辛かったラッセルが嘘のように快適に歩けた。ほんの数分で山葵山に着く。念願だった山頂になんとか着くことができた。高曇りの天気で、1月に歩いた松平山への尾根もよく分かる。山頂には先着した1パーティーがテントフライを広げて休んでいる。私たちは少し下った所でツエルトを張り大休止とした。

 折居山からの縦走を考えて、またもや要所に赤テープを付けながら下る。先週使った尾根にも数箇所付けてある。今回、その尾根を下りながら赤テープを回収しなければ…と頭を過ぎったが、先週でさえヤブがすごかった尾根。雪が減りヤブが元気になりつつあるのに、とても下る気にはなれなかった。分岐からヤブに突っ込んでいく勇気も元気もなかった。登ったルートを下るのが楽だし安全だった。

 地図に折居川の右岸に神社のマークがあるが、砂防ダム建設で、それがどこにいってしまったか分からない状態だった。今回、車に戻り、ふと砂防ダムを見上げると「山ノ神」と彫られた大きな石が鎮座していた。砂防ダムの守り神でもあるかのように。

<金鉢山>



<山葵山に向う>