羽後朝日岳


個人山行 報告 oza1
【日時】10月22日(土)~23日(日)
【天候】晴れ
【メンバー】単独
【コース】部名垂沢コース

【時間記録】
22日 新潟(会社)出発17:30~秋田県田沢湖町部名垂林道の駐車地点24:00(部名垂林道の林道決壊場所手前で車中泊)
23日 林道駐車地点5:35~最後の堰堤6:00~ガレ沢合流場所7:10~二股7:40~稜線9:00~羽後朝日岳山頂着9:30~羽後朝日岳山頂発9:45~
   稜線分岐10:05~ガレ沢合流場所11:25~林道駐車地点12:35~林道車駐車地点発13:20~新潟(自宅)着19:45


【山行報告】
雑誌、岳人の勝手な企画でマイナー12名山などという山を知ってから、なぜか突然それらの山に興味が高まった。

以前から知っていたわけではないがその一つである秋田県の羽後朝日岳という山をHPで調べていたら結構いい山らしいことが解かった。
ただ問題は一般登山道でなく沢登りのコースだということだった。
しかし本格的な登摩要素はないらしいことも解かったので狙ってみることにした。

沢用の靴とスパッツ、手袋を揃え、又、いざという時の為に8mmのロープなども購入したので、この山のためとはいえ、かなりの出費となってしまった。

第1回目のチャレンジは10月1日、途中のガレ沢の合流地点まで行くも、雨のため気力が萎え、途中撤退した。

そして今回は3週間ぶりに再アタックで来た。こんなところまで、しかも一人で2回も来るなんて自分ながらだんだん山バカになりつつあるのかと思う。

前日から降る雨は、車中泊をした次の朝の出発時にはたまたま止んではいたが今にも降り出しそうだ。
今回は最初から雨でも行くと決めていたので躊躇なく出発した。

2回目とあって前回行ったところまでは不安がないので、沢の中にも積極的に入り進んでいく。
少し行くと予想通り雨が降り出して来たがどうせ濡れているのでかまうことはない。

ガレ沢の合流から先に行くと5、6m位の最初の滝がでてきてビックリしたが巻き道がついていてほっとする。
しばらく行くと二股という場所に着くが、そこで右の沢にかかる連続した滝の景観はすごい。

そこから先は急峻となり、大きな滝もいくつか現れるが巻き道があったり、厳しいところは細いロープがついていたりしていた。
しかし整備されているわけではないので足を踏み外すととりかえしのつかないところも多い。
注意深く、岩や木につかまりながら慎重に登って行く。

最後の滝を越えると水量が減って沢が枯れてきた。
トレッキングシューズも持ってきたが、足元はもちろん体中濡れていて、履き替えるのも面倒なのでそのまま登り続ける。

潅木につかまり、喘ぎながら登るとやっと稜線に出た。
ガスで視界はあまりないが、今までの窮屈な感じから一気に開放され気持ちがいい。

右方向に進み、低潅木の中の踏み後をたどり歩いていくと、草原状になってきた。
天気が良ければ凄い景色が広がると思うが、白いガスの中で草紅葉の中を歩いているのも幻想的な感じで良かった。

やがてぼんやりと目の前に薄茶色のピークが現れ、それを登りきると朝日岳の標識がある山頂だった。
天気も悪い中で、早く着いてさっさと帰ろうと思っていた矢先だったので、思わずやったーと叫んだ。

結構つらかっただけに達成感もひとしおだったが、山頂は気温が低い上に風も強く、寒くて長居できない。写真を撮り、GPSでポイント確認をして
早々に下山を開始する。

沢靴なので稜線の土の斜面では少しの勾配で足を滑らせ、何度も転んだ。
再び部名垂沢に入り、急な沢筋を慎重に下って、ガレ沢の合流地点についた時はほっとした。

再び雨も降りだしてきたが、傾斜も緩み、温かくなってきたので、のんびりと紅葉と沢歩きを楽しみながら駐車場所まで歩く。

着ているものを全部着替え、昼食を食べる。
一息ついてから新潟まで車を走らせるが、疲れた体にはやはり遠く感じた。

天気の良い時にゆったりしたスケジュールでもう一度来たいと思う山だ。



【行程図】