化穴山


個人山行 報告 oza1
【日時】11月5日(土)~7日(月)
【天候】5日 晴れ/6日 薄曇り(夜は雨)
【メンバー】oza1、fuji
【コース】大鳥池近く、三角池脇の尾根から往復

【時間記録】
5日 新潟発6:00~泡滝ダム着9:35~泡滝ダム発9:53~冷水沢橋10:40~七ッ滝沢橋11:00~大鳥池タキタロウ山荘着11:53
   午後、fujiは以東岳へ、oza1は化穴山方面1,300m地点まで下見
6日 山荘発5:05~1400mピーク7:00~1446mピーク着7:35~1446mピーク発7:45~化穴山頂着fuji 9:28/oza1 9:50~化穴山頂発10:11~
   1446mピーク着12:00~1446mピーク発12:15~1400mピーク12:45~三角池14:32~大鳥池タキタロウ山荘着15:00~山荘発15:18~
   七ッ滝沢橋着16:28~七ッ滝沢橋発16:35~冷水沢橋17:10~泡滝ダム18:30
7日 泡滝ダム発6:55~新潟着10:50


【山行報告】
化穴山という名前は佐藤礼子著の越後百山で知っていたが登ろうと思ったのは、やはりマイナー12名山に入っているからという理由だ。

越後百山の中では道のない藪山と紹介されていた。
果たして藪山初心者でも登れるかどうか不安もあったが、雪の降り出す前で、かつ葉が落ち始め藪が薄くなる11月初めが狙い目と思っていた。

友人のFUJIを誘うと快くいいよと言ってくれ、いよいよ出発の日は来た。

泡滝ダムに休憩もほとんどせず、一路車を走らせ到着する。
時間は九時半を回っていたが泡滝ダムの駐車スペースには10台そこそこの車しか停まっていなかったのは少々意外だった。

60ℓザックにアタック用の35ℓザックをくくりつけ少し珍妙なスタイルで歩き出す。
天気もよく、大鳥池までの道は紅葉も映えて素晴らしく快調に歩を進めることができた。

大鳥池に予想より早く到着したのでタキタロウ山荘に宿泊の手続きをすませた後、FUJIは小さいザックに荷を詰め替え以東岳に向かう。
俺はやはり化穴が本命なので、そちらの下見に向かうという、それぞれ別の行動をとる。

三角池まで行くが特に入り口らしいところもないので池の手前から適当に藪の斜面に取り付き、テープをつけながら尾根を目指した。
すぐに尾根に出て、その先は尾根伝いに行く。藪は上部に行くほど濃くなっていくようだ。

標高1300m付近まで登り、時計を見ると午後2時半を過ぎていた。
帰りも2時間くらいかかかりそうなので、日暮れを考えるとそろそろリミットだと思い引き返すことにする。

小屋に戻るとFUJIもすでに帰ってきていた。
小屋の宿泊客は10人もいなかった。以前10月の連休に来た時は満員で寝る場所もままならないくらいだったが、一ケ月も違わないのに随分違うものだ。
管理人に聞いたところによると有人管理は今日が最後らしい。今度の水曜には冷水沢と七ツ滝沢の橋を落とすとのことだった。
夜はナメコ汁をご馳走になり、大きなスペースをぜいたくに使って寝た。

翌朝は4時に起き、5時過ぎには出発する。
暗い中、ヘッドランプを頼りに昨日つけたテープを辿り登って行く。尾根に出たくらいの所でようやく薄明るくなって来た。

その後も休まず結構一生懸命登ったので昨日登ったところまでは30分位は短縮した。
そこから30分位の急登で1400mのピークに到着すると、ようやく見晴らしが良くなり朝日連峰の山々や少し遠くに月山、鳥海山がくっきりと見える。

県境の1446mピーク迄はすぐ近くなのだがやぶが濃く更に30分を要した。
ここの見晴らしは更に素晴らしく、朝日はもちろん上部に雪をつけた飯豊連峰も素晴らしい。
ここから化穴山までつながる稜線を目で追い、射程距離に入ったことを実感する。

快適な稜線歩きを期待していたが、やぶは更に密度を増し、足元に複雑に広がった木の枝が脛に当たって痛い。
標高差で100m位下った所で方向を外してしまい、修正するためにトラバースしている時に転倒し、左足のふくらはぎを木の枝に打ち付けた。
かなり痛かったのでFUJIに先に行ってくれと言い休んでいたがなかなか良くならない。仕方がないので左足を引きずり、一歩一歩ゆっくりと歩く。

山頂手前まで藪こぎは続いたが、ついに念願の化穴山の山頂に到着した。山頂には傾いた三角点と看板が取れたのか杭だけがささっている。
しばらく茫然としたあと、缶ビールを飲みながら周囲を眺めていたが、帰りが気になり、ゆっくりもしていられない。
この足の状態で、泡滝ダムまで下山しなければならないが、できれば日没までに下りたい。意を決し、薮の中につっこんだ。
結局、泡滝ダムまで8時間以上かかった。

途中から雨も降り出した中で日没となり、ヘッデンで下るはめになってしまった。
ゆっくり行けばいいさと、気遣って後についてくれた友人には感謝の言葉もない。



【行程図】