守門山系1099m標高点(ジャクズレガッチ)


個人山行(なんちゃってテレマーク)

【日時】2020222日(土)

【メンバー】MT(悠峰山の会山スキー突撃隊)

【天候】 晴れ

【山域】 守門

【地形図】 守門岳

【実録時間】浅草大橋先(標高500m07:46 −  1099m標高点10:02 <昼の憩い> 11:03    浅草大橋先 11:49


雪が少ない!

どこも雪が少ない!

予報では,この連休も土曜日の午後から雨である.

今シーズンは,もはや終わってしまうのだろうか.

苦しい時の守門頼み.

3週間前のN型山岳会のYさん情報では,守門山系1099m,雪はある!とのことである.

それから,何度か雪は降ったようである.

だめもとで雨が降る前に下山できるよう,守門山系1099m(地元ではジャクズレガッチと呼ばれているらしい.)に突撃である.

いつもの取り付きは崖のようになっており,雪も固そうなので却下.

旧道から新道の橋の下をくぐっていつもの橋を渡る.


【いつもの橋(奥のとんがりの先は守門黒姫)】

いつもの橋には雪が付いている.

先週のものと思われるトレースも付いている.

この小雪の中,守門黒姫にでも行ったのだろう.


【破間川に架かる橋の先の林道】

橋を渡ると林道の路面が出ている.

水流で雪が積もらなかったのだろう.

5月の連休でもここの林道の路面が出ていたことはなかったと思う.

先が思いやられる.

思いやられるが,斜面を見るとそれなりに雪が付いている.

本日はここで林道から離れ,いつもの尾根をめざす.

小沢が出ているところもあるが,森の小枝も気にすることなく登ることができる.


【標高530m付近】

580mの小ピークの南側を巻いて登る.

すでにそれなりのブナも出てくる.

いつもの尾根に出るには,一旦開墾地に下らないといけないため,そのまま尾根を詰めていく.

杉林に至る細尾根は,さすがに雪が切れているところがあり,雪庇側を歩いていると,見事に隠れた雪の切れ間にはまる.

良い子は気をつけよう.


 

【標高600m付近,杉林の先がいつもの尾根】

この尾根を直登することはできない.

雪がどんなにあっても,とても登れそうもない.

杉林の終わる標高600m付近からいつもの尾根を目指してトラバース気味に方向を修正する.


【いつもの尾根に乗る.(標高670m付近)】


【雪の状態】

標高670m付近で,いつもの尾根に乗る.

乗ったところ,なんとトレースと滑った跡がある.

先週のものだろう.

今までウサギ,カモシカ,クマのにおいがしたことはあったが,人のにおいがしたのは初めてである.

 

この小雪で,森の小枝が埋まっていないのではと危惧していたが,雪は確かに少ないがいつもと変わらない気がする.

ただし,雪質を含め,もはや3月末から4月の春山である.

もはや粉はない.

粉がないどころか,日も照ってきて熱い!


【標高780m付近】

先週のトレースを辿って急登を終えると,標高820m付近で水平尾根にでる.

トレースはここで終わっていた.

我々はタモ沢源頭のいつものブナのところで休憩する.


【目印ブナ(奥)】

ここからはゆるゆると登ることになる.

はじめは灌木を縫って登る.

ここでも,枝はそれほど邪魔にならず,普通に登ることができる.

842m標高点の尾根と合わさり,やがて尾根が収斂すると灌木帯も終わり,ブナが明瞭となる.


【毛猛三山】

登るにつれ視界も開けてくる.

振り向けば,毛猛三山が見事だ.

遥かに苗場山,鳥兜山も望める.


【苗場山,右に鳥兜山】


【標高970m付近】

最後の細尾根を登ると頂上台地は近い.

小ピークを巻けば,まずは標高1020m平坦地に至る.

頂上台地はもう一段上だ.

台地縁のブナを眺めながら登れば頂上台地に出る.

さらに1099m標高点を目指す.


【標高1030m付近】


【奥が1099m標高点】


【守門本峰】


1099m標高点の穴あきブナ】


【御神楽岳(中央左)と日尊の倉山(右)】

1099m標高点には,穴あきブナが聳えている.

守門本峰もかろうじて望める.

遥か先には御神楽岳,日尊の倉山も望める.

日尊の倉山,三条の集落が離村したため,もう行くことができなくなったなあと感慨に耽っていると下山である.

今日の予報は午後から雨なのである.

まだ青空が広がっているが,確かに守門本峰方面の雲行きが怪しくなってきた.

感慨に耽っている場合ではない.

昼寝をしている場合でもない.

 

場合ではないが,帰りの滑りについて,語ることはない.

ザラメ前の極悪グサグサ雪である.

息も絶え絶え前方1回転半ひねり(Dスコア2点,Eスコア4点)を加えながら転げ落ちれば,林道に出る.

 

新道の橋をくぐると最後の試練が待っていた.

標高差で5mもない登り返しの試練が待っていた.

藪が濃いからと,板を外してツボ足で登ろうとしたのが間違いだった.

潜る!

両手に持った板を支えに何とか道路に戻ると,もはや精も根も尽きた隊員2名であった.