八幡平・森吉山山スキー その3
(東北粉まくり ‘09白い兎大作戦)
【登山形態】山スキー 個人山行
【山域】八幡平・森吉山

【メンバー】3人
【天候】記事中


2月7日(土) 森吉山(ホワイトアウトからの脱出行)

後生掛温泉を前進基地にした、八幡平エリアの山スキーを堪能して、次に向かったのは森吉山である。玉川温泉への道は冬季閉鎖となっているため、一旦鹿角市へ戻り比内・森吉・阿仁町へと車を走らせた。例年ならこの辺りは、路面は圧雪、道路脇は雪の壁となっているのだが、あきれるほどの少雪である。山スキー愛好家を自認する者としては寂しい限りである。雪よ降れ!!気合を入れて降ってみろ!!参りました、というくらい積もってみよ!!と、車に揺られてブツブツ。天気は気持ちの良い青空が広がっている。

阿仁スキー場にはお昼頃やっと着いた。後生掛温泉を去りがたくて、ゆっくりと朝湯に入り、たらふく朝飯を食べて出てきたので、まあ当然ですけど。早速スキーの仕度をして、ゴンドラリフトに乗る。20分ほどゴンドラリフトに揺られて降りると、そこは厳しい冬の世界だった。このリフトを利用して樹氷見学ツアーの人たちが大勢いた。

三人の白い兎(少し薄汚れている?)のメンバーはスキー場を離れ、山スキーの世界に突入した。視界は100メートル位、雪混じりの強風が吹き荒れ、雪面はクラフトと新雪が交互にあらわれる。およそ30分の緩やかな登りで石森(1308m)へ着く。先頭のM氏は迷わず左折した。前方に立派な神社が見える。10分ほどで神社に着くと、後続のYO氏が、森吉山はさっきの分岐を右に行くのでは?という。地図で確認するとまさにそのとおり。ここは、M氏は森吉神社にお参りがしたかったのだ、と理解したい。

分岐へ戻り、態勢を立て直して森吉山頂を目指す。雪が深くなってきたが、先行スキーヤーのトレースがあり、いい間隔で竹竿の赤布もある。避難小屋の辺りから、みるみる天候が変わってきた。強風と雪、真っ白なガスが辺りを包み始めた。先行者を見失わぬよう硬い雪面を必死でついていく。これぞホワイトアウトの世界だ!。やっとの思いで山頂に着き記念撮影もそこそこに下山にかかる。視界は10メートル、小屋の方角を確認しスキーを進めるが、たちまち急斜面の深い雪の中にはまり込んだ。ビーコンのSWは入っているか?思わず確認する。つおい味方のGPSでは小屋の方角は確かなので、迷わず深雪の急斜面を滑り降りる。こんな状況でも最高の雪質、ふかふかの粉雪をよろこんでいる自分が怖い。避難小屋はどこだ?もう見えてきても良いころだ。ここでもGPSは驚異的だった。

M氏いわく、「小屋を通り越したようです。30メートルほど登り返すと、左手に小屋があるはずです」。間違いなく小屋はそこにあったのだ。神様、仏様、GPS様!! 終わり。