宝珠山〜野須張〜菱ケ岳

会山行ku-ninn61
【日時】200911112日(日・祝)
【メンバー】5人+3
【天候】
【山域】五頭山塊
【地形図】馬下・出湯
【時間記録】 
1/11>晴れ→ガス時々曇り 新潟7:30 = 石間登山口9:03 − 尾根9:31 − 尾根分岐10:2610:48 − 宝珠山10:57 − 大蛇山13:0913:28 − 野須張(テン場)14:32
1/12>晴れ→雪 テン場7:50 − 大日山8:15 − 菱ケ岳8:489:13 − 大日山11:40 −    野須張10:0010:25 − 大蛇山10:56 − 700mP付近11:3014:50 − 宝珠山15:26 − 車16:22


 昨年のこの連休は、山葵山から松平山に1泊で入った。今年は同じ五頭連峰の南部、宝珠山から菱ケ岳を目指そうということになる。雪があまり付いていなさそうなので、石間口から夏道通りに登ることになった。8時30分に阿賀野市のリバーサイドで待ち合わせ。思いがけなく会の仲間から、ビールと牛の上カルビ肉、イチゴの差し入れもあり、小躍りして喜ぶ。

石間口は林道奥まで車が入れそうだが、翌日の天気の心配もあるので、林道の入り口に止めて歩き出す。天気予報は今冬一の冬型の気圧配置で荒れるということなのだが、晴れの良い天気。雪は薄っすらと付いている程度だ。ジグザグ登りが終わると、尾根上の道になる。立ち枯れの木が多く、目を光らせながら行くが、キノコは見つけられない。稜線の分岐で小休止する。岩峰の宝珠山は目の前だ。雪は2、30cmくらいだろうか。先行者はいないようだ。陽だまりの中は風もなく、暖かい。

宝珠山を過ぎ、登りに入るところで、ワカンを付ける。ここから641m水準点くらいまでがヤブが健在しており、ザックを引っ掛けたり、つまずいたりしながら行く。雪もまだ締まっていないので、中途半端なもぐり方をし、ラッセルが一番大変だった。

大蛇山山頂ではガスの中に入る。久しぶりの大蛇山には道標があり、初めての山頂のような感じに思えた。樹林帯の中の大蛇山山頂。テン場を見晴らしの良い野須張にしたので、小休止の後、歩き出す。ヤブも隠れ、雪も安定して付き始めてきていたので、歩きやすくなっていた。翌日の下山を考え、目印テープをこれでもか!!くらいに付けながら来る。

野須張直下からガスが晴れ始め、山頂ではまた青空となった。それでも、菱ケ岳は姿を現してくれない。テント設営にかかる。いつものように会長の指示で動き出す。北西方向に風除けのブロックを作り、テントを張る。テントは6人用で初使いだ。天井が高くて居心地が良さそうな分、冬は寒いのかもしれない。

夜は新潟の夜景を見ながらの大宴会となった。夜景が煌めき過ぎて、星こそ満天に見えなかったが、風もなく穏やかな夜となった。私自身、寒さは感じられなかった…寒かった、と言っていたメンバーもいたが……。朝方の月の光は見事だった。満月に近い月だったが、あれほど瞬いている月を見たことがあっただろうか。太陽の光を一身に集光しているといっても良さそうな月であった。月光≠アの言葉を思い起こさせた。

雲が多かった夜明けは日が昇るにつれ、青空が広がってきていた。空身に加えて、雪は締まっているので快適に歩ける。真っ白な大日山を越え、菱ケ岳を目指す。山頂直下は直登できた。

菱ケ岳山頂からの展望は素晴らしかった。飯豊連峰もすべて姿を現し、雪で輝いている。新潟平野は雪で白くなっており、麓の方が黒々として見えるようだった。風がそれほどないので、暖かく感じられる山頂だった。

主稜線もここまで来ると雪原が広がっている。白い雪に覆われた尾根、点在する木々には樹氷が付いて、より美しさをかもし出している。天気が良ければ最高の山となる。菱ケ岳から大日山、野須張に続く尾根が正しくそれだった。振り向くと、カモシカが2頭、尾根を横切るところだった。冬毛に覆われたカモシカ、栄養を蓄えているだろう体は少し重たそうだ。つがいなのだろうか、カモシカが複数でいるのを始めて見た。

野須張のテン場で急いでテントを撤収して下山する。日帰り組が登ってきているはずなので、お昼のテントを大蛇山の下で張りたかった。山頂を出たあたりから雲が広がり始め、大蛇山では雪が降り出す。良いタイミングで下山したものだ。大蛇山の下りで日帰り組に会う。お昼のテントは641m水準点の手前、700mピークあたりの尾根が広くなっているところに張る。天気は急激に悪くなり、テントを設営する頃には風が強くなり、雪も勢いを増してきた。

日帰り組とテントの中に入り、再会の宴!?をする。お昼にと差し入れもたくさん担いできてくれていた。感謝である。だが、シシャモとかホッケとか干物が多く、可哀相に、新品のテントは干物の臭いでいっぱいになってしまった。雪はボソボソと降り、テントの積雪を振るいながらの宴会となる。お昼の数時間だけで大分の雪が降ったようだった。

雪の中、テントを撤収して下山する。ワカンを外したのだが、積雪もあり、時折もぐって歩きにくい。今回は泊りの山行なので、目印テープをものすごく付けて登ってきた。でも、自分たちのトレースがあるとはいえ、目印テープを見ると心強く感じてしまう。宝珠山から主稜線を外れると、やっと雪は少なくなり、風もなくなる。冬至が過ぎたとはいえ、まだまだ暗くなるのは早い。なんとか明るいうちに車に到着できた。

昨シーズンは五頭連峰も折居川周辺の山々に通った。今シーズンはどうしよう。大日山や野須張周辺も楽しいかもしれない。五頭山塊の冬。魅力は尽きないでいる。


<野須張のテン場>

<野須張から大日山、菱ケ岳を見る>



<大日山から菱ケ岳に向かう>


<菱ケ岳山頂>



<菱ケ岳山頂>


<大日山に戻る>