博士山(本峰)

個人山行(なんちゃってテレマーク)

【日時】2010328日(日)

【メンバー】M(悠峰山の会山スキー部隊)

【天候】 晴れ/曇り

【山域】 会津

【地形図】 博士山

【時間記録】 国道401号線(昭和村標高985m)9:00 − 王博士(小休止)10:1110:20    博士山本峰<昼の憩い>10:5812:11    王博士(小休止)12:4813:00    国道401号線13:18

 

冬季閉鎖となっていた国道401号線が,319日に再開通した.閉鎖前の112日に登ったときは王博士までだったので,再開通したからには王博士経由で本峰を目指さなければならぬ.嬉しいことに今週も寒気が入ったので,新雪が期待できるではないか.

今回は磐越道の新鶴SAで降りて,会津高田側から博士峠を越えて取り付きに向かうが,峠に近付くに連れ国道401号線は一部凍結している.

博士峠の道路LIVEカメラ付近に車が1台駐車してあり,そこからトレースが付いている.今日も途中で一緒になりそうだ.

今日の歩き始めは前回よりもちょっと博士峠寄りの標高985m地点からだ.前回歩いた尾根よりも一本東側の尾根をそのまま北に登る.ここも歩き始めからすでに大きなぶなのすっきりした林だ.締まった雪の上に10cmから15cmの雪が積もっている.標高1100m付近で一息入れると梢越しに前回休憩した1138m標高点のある尾根が見える.

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梢越しに1138m標高点の尾根が見える.

 

この辺からちょっとだけ傾斜が出てくるが尾根も気持ち良く広がる.じきに1200m付近で前回登った尾根に自然に合わさる.

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【標高1150m付近のぶな

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【標高1200m付近のぶな/3D

 

標高1350m付近で予想通り博士峠から来たと思われるスノーシューのトレースと合わさる.どうやら一人のようだ.

この辺りから,ぶなには霧氷が付いて素晴らしい.気温も低く3月末の山とは思えない.層雲が全天に広がっているが,ときどき薄日も差している.

前回穴を掘った雪庇の上に先行者が立っている.王博士だ.挨拶を交わし,ここで小休止とする.会津からの先行者はここまでだそうだが,今日は本峰を目指して先に進む.

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王博士山頂のぶな

 

王博士から遠く北の方向に博士山本峰の稜線が見えるが,肝心の本峰山頂付近にだけガスがかかっている.標高点1476mのピークが良く分かる.大岐や琵琶首から登ると大抵はここまでとするピークだ.

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中央のピークが1476m標高点,本峰山頂(右)はガスの中

 

王博士から標高差で80mほど1385m標高点ピークとの鞍部まで下るが,ここはシールのままなんとか滑り下りる.

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奥のピークが1386m標高点,広い鞍部からそのピークを巻いて本峰に至る.

 

このひたすら広い鞍部から本峰に至るところが本コースのハイライト,別天地である.特に今日は霧氷の花が一面に咲いてラッキー,寒気のおかげである.

あとは,無駄に登らぬように1386m標高点ピークを巻いて,緩やかに本峰を目指す.それなりの新雪が20cmくらい積もっていて,帰りの滑りが楽しみだ.

 

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山頂近くのぶな,奥に本峰稜線の雪庇が見える.

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霧氷に彩られたぶな

 

山頂近く黄金沢源頭まで大きなぶなが一面に広がっていて,いつの間にか雪庇が目前に迫ると,そこが本峰山頂だ.

山頂に立つと南側には通過してきた王博士,北側には霧氷のぶな林が広がり,西側には標高点1476mのピークが見える.そのピークには誰かいるようだが,じきに姿が見えなくなる.

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中央のピークが王博士,その手前の雪庇ができているピークが1386m標高点

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北側に広がるぶなの森

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中央のピークが1476m標高点,往復40分程度

 

風除けに竪穴を掘って,いつものように昼の憩いを取っていると,埼玉からの単独行者がやってきて,すぐに下山していく.

昼の憩いが終わる頃には次第にガスが出てきて,登りとはまた違った景色が広がっている.支度を整え滑りだす.期待どおり,締まった雪に新雪が載って気持ちよく滑られる.登るときには帰りはこのところを滑ろうとか,いろいろ作戦を練っていたが,滑り始めるといつの間にかそんなところには気づく間もなく通り過ぎてしまう.

それなりの登り返しを交え,1386m標高点ピークを巻いて王博士への鞍部に出る.

最後の難関,王博士への登り返しはシールを付けずに大きなジグを切って登りきる.やれやれである.

登りで休んだ王博士山頂で,再び小休止.この辺りからは,ガスが一段と濃くなって視界が無くなるが,これもまたなかなかの雰囲気.

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王博士山頂直下のぶな/3D

 

ガスの中,トレースを失わないように滑って行くと,博士峠からきた先行者も博士峠へのルートから外れて私の付けてきたトレースに沿って下っている.そのトレースは1200m付近まで確認できたが,最後はまた私の付けたトレースだけとなる.下るに連れ,さすがに腐れた雪となった斜面と格闘しつつ車を止めた国道にぴったり出る.

今日のコースは,前回のコース(王博士のレポート参照)と違って,王博士までは殆ど登り返しがなく,無駄なく滑られるが標高差が少なくなるという弱点がある.ただ,今日のように本峰を目指すのであれば,こちらの方が良いだろう.

なお,博士峠からのコースは登り始めがすでに1060m以上もあって近そうだが,地形図を見ると,本コースと合流する前にもそれなりのアップダウンがいくつかあり,当然標高差(滑る高度差)もいくらか少なくなるので,山スキーには向いていないと思われる.