鏡   山

会山行ku-ninn90
【日時】2010322日(祝)
【メンバー】2人+2人(宿泊隊)
【天候】曇り一時雪後晴れ
【山域】飯豊山塊
【地形図】大日岳
【時間記録】新潟5:00 = 弥平四郎7:05 − アンテナ(765mP)8:108:30 − 小休止9:259:35 − 鏡山山頂10:4010:50 − 965m付近11:3513:50 − アンテナ14:2514:35 − 車15:10


 前日から入っている仲間を追いかけて日帰りで計画した。できれば山頂まで行きたいので、私にしたら早い出発、安田インターで合流し登山口に向かう。昨日は風が強く荒れ模様の天気だった。宿泊隊から昨晩もらった連絡によると、稜線の1100m付近で幕営、吹雪でものすごい強風らしかった。今日は冬型が強まり、気温も上がらないらしい。高速も県境はチェーン規制が敷かれていた。登山口の弥平四郎集落の手前からは道路はさらっと降った雪が凍りつき、アイスバーン状態となった。

 車を集落の学校跡に止めさせてもらい、準備をする。アレレ、自分のストックとワカンを忘れたことが判明。ストックは1本借り、ツボ足で登ることにする…無いのだから仕方ないのだが、心細い出発となった。天気は曇り。上は風が強いようで雲の流れが速い。だが、雲間からは時折青空が顔をのぞかせてくれていた。

 ルートは宿泊隊が登った、同じ奥川と四ツ沢の間の尾根を行くことにする。尾根の西側、四ツ沢沿いの林道を行き尾根に取り付くと言っていたが、トレースは鳥居をくぐり、尾根の東側を巻くように行っている。トレースの跡を行くと、標高600mあたりで本来の尾根に合流した。雪はクラストしているので歩きやすい。昨日は雪が無かったという尾根の取り付きだったが、昨夜降った雪がうっすらと積もっていた。

 765mでまた尾根に合わさる。このピークにはアンテナが立っている。数年前の春に来た時の下りは、このピークから四ツ沢に向かっての尾根を下り林道に出て集落に戻った。このルートが最短ルートになるようだ。春には泊まりで入っているが、いずれもアツラノ峰を経由してのルートで登っている。日帰りとなるとこのルートは長く、鏡山山頂ピストンには難儀しそうだ。

 ここで仲間はワカンを付ける。風が強く寒いので、雨具を着て歩き出す。上に行くにつれ、ブナの林が広がってくる。アツラノ峰からの尾根と合わさる手前あたりからブナの原生林が広がる斜面となるが、傾斜も増してくる。天気も雪模様となり、視界も利かなくなってきていた。

前方に目を凝らすと黒っぽいものがガサゴソして見える。仲間の2人だった。鏡山をピストンして下山してきたとのこと。状況さえよければ巻岩山までとも言っていたが、昨日より風は収まったとはいえ強く、加えてガスが濃いので鏡山ピストンだけにしたそうだ。もう少し下りてからテントを張って待っているとのことなので、ここで差し入れ品を渡し、山頂を目指す。

稜線に15分ほどで出た。風はやや強いかな、といった程度。ここからピークをいくつか越えて山頂となる。稜線上は雪が硬くクラストしている。長靴なので急斜面になると滑って怖いくらいだ。宿泊隊は稜線上でテントを張ったとのことだが、歩いてもなかなか見つからない。見落としたのかな?なんて思っていたら、尾根が広くなった1175mの鞍部に雪の要塞?雪の壁?雪の塀?、ドでかい雪ブロックの風除けが現れた。高さは1m2、30くらいあるだろうか、4、5人用テントが十分に張れる広さだ。昨日は相当早くに着いたのだろうか。よりによって風が吹き抜ける場所にねぇ。でもこれだけの雪ブロックだったら台風クラスの風でも大丈夫かもしれない。

その鞍部から一登りで山頂だ。途中にほぼ夏道が出ている箇所があった。前回も同じ3月に来ているが、全山真っ白、というイメージしか残っていなかった。今回はどうもヤブっぽいという印象が拭いきれない。新潟市は数十年ぶりの豪雪だったが、全体から見たら暖冬だったのだろうか。そういえば登り始めも雪があまり付いていなかった。雪消えは結構早いかもしれない。

山頂に着く。山頂の木の道標の頭鏡≠ニいう字だけ現れていた。やはり雪は少ない。飯豊連峰はガスの中だ。ガスの中でまだ冬の眠りの中にいる連山。静かに春が来るのを待っているのだろうか。そのときのためにエネルギーを貯めているように思えた。春の日差しの中、より輝いて現れられるように。

下りにかかるとガスは晴れてきた。雪の軟らかい箇所を選んで下る。途中でもう一度テン場を見学!?していく。稜線から外れ、ブナの林を下る。急斜面が終わる960m付近にテントが張ってあり、私たちを待っていてくれた。多分。

気温はそう上がらなかったようだ。ワカンが無く心配した下りも、大したことがなかった。振り返ると巻岩山〜疣岩山が見えるようになっていた。登り始めで支尾根を登り600mで主尾根と合流したが、下りはそのまま主尾根を行き、鳥居のところに下った。登りでは雪が積もっていた斜面も地が出始めていた。そういえば昨年の同時季に初雪山に行ったとき、イワウチワの花が咲いていた。春もすぐそこまで来ているのだろう。集落内でフキノトウを採って帰ってきた。



<鏡山山頂>




 <鏡山を振り返る>



<主稜線>


<テン場の雪ブロック>

<ブナ林>