高  陽  山

会山行ku-ninn85

【日時】2010131日(日)

【メンバー】9

【天候】曇り時々晴れ

【山域】飯豊山塊

【地形図】飯里
【時間記録】松峰8:10 − 小休止9:109:25 − 907P10:15 − 高陽山山頂10:5513:00 ― 小休止13:4014:05 − 車14:45


久しぶりの積雪期の高陽山、それも松峯からの冬ルートを行くことになった。私にとっては10年ぶりくらいになる。この冬ルート探しから始まり、一時期は冬山行では定番の山、そしてルートだった。

今回のメンバーは山スキー4人、ワカン4人、そしてスノーシューの私、と総勢9人での山行となった。天気は曇りで晴れ間も期待できそうな予報。松峯の集落に車を止めさせてもらい歩き出す。最初は田んぼ(畑?)の中を走っている林道を行く。毎年、積雪期には来ているという一人のメンバーが林道をうまくショートカットしながら飛ばしていく。記憶をたどりながらいく私と違い、通いなれたルートといった感じで何の迷いもせずに林道終点へと導いてくれた。

 以前、林道終点だった付近は広範囲に伐採されていた。林道も延びているとのこと。風もなく、暖かなといっても良いくらいの日差しが降り注いでいる。そこからは広葉樹林帯に入る。小雪に加え、木々も成長しているらしく、斜面はヤブっぽくなったような気がする。ここもナラの立ち枯れが多く、ヒラタケがないか見ながら歩く。いったん林道を横切り急斜面を登り切ると907mピークだ。ここからは尾根が広くなり、ブナの原生林の中を歩くようになる。積雪は去年の同時期よりも多いと言っていたが、厳冬期としてみれば少ないのだろう。山スキーは足首くらい、スノーシュー、ワカンでふくらはぎくらいのラッセルだ。

 山スキーはやはり早い。ワカンは一歩一歩足を大きく上げて歩くが、スノーシューは足を上げずに引きずるように歩くので、ワカンに比べれば踏ん張らなくて良い分、少しは歩きやすい。スノーシューの私は山スキーには付いて行けないが、ワカンよりも早いので先に行くことになる。山スキー隊とワカン隊の間を一人孤独に黙々と歩く。山スキーのトレース跡も時には歩きにくいので斜面を直登する。スノーシューが一人というのも結構疲れるものだということを実感した。

 高陽山も飯豊山塊の山らしく素晴らしいブナの林が続く。青空と白い雪面のコントラスト、点在するブナの木々、枝の樹氷が日に照らされ輝いているさまは美しいの一言だ。緩やかな斜面を登り切ると山頂だった。

 少し縦走路を進んだ所に山スキー隊が昼食場所の整地に取り掛かっていた。そこからは飯豊連峰が見渡せた。飯豊は輝いていた。輝く峰々が続いていた。どうしたらあそこまで白くなれるのだろうか、と、考えてしまいそうなほど白く輝いていた。また、縦走路の向こう、緩やかな尾根続きに高森山が見える。高森山からの飯豊の展望はより素晴らしい。先回の鏡山同様、今春登りたい山となった。

テントフライを掛けて、昼の大休止に入る。雲が湧き始めているが、風がないので暖かく感じられる。1月の下旬、厳冬だというのに、春近しを感じさせられる陽気だ。今日はマフラーもなし、手袋も薄手のもの一枚で十分だ。そういえば、歩き始めの湿地にフキノトウの芽が小さく顔を出していた。

下りはみなそれぞれに下っていく。山スキー隊も上部のブナ林は気持ちよさそうに滑っていた。ヤブが目立つ潅木帯はそれなりに苦労していたようだが……。魅力がいっぱいの雪山。いろいろな楽しみ方もできる。だから私たちを魅了して離さないのだろう。さて、次はどこの山に行こうか!!




<ブナ林の尾根>



<山頂直下>



<山頂から高森山方面>


<林道終点の伐採地>