高知山〜二王子岳

個人山行ku-ninn91
【日時】201044日(日)
【メンバー】3人+1
【天候】晴れ
【山域】飯豊山塊
【地形図】上赤谷・二王子岳
【時間記録】新潟6:10 = 高知山林道7:25 − 林道終点8:258:35 − 675mP9:209:35 −高知山山頂10:25 − 小休止10:4011:05 − 1128mP12:20 − 冬ルート合流12:20 − 夏道合流12:45 − 二王子岳山頂13:0014:20 − 独標15:00 − 一王子小屋15:2015:25 − 二王子神社16:00 − 車16:35


 天気が良さそうなので、数年前に歩いた高知山から二王子岳のルートを行くことにする。たおやかな尾根の稜線漫歩と飯豊連峰の展望を楽しみたかった。早く出られない仲間が二王子岳まで登ってくることになり、下山口の車のことも安心できた。

 新発田インターで待ち合わせて登山口に向かう。登山口林道入り口、南俣集落の車道脇には登山者だろう車がずらりと並んでいる。いくら天気が良いとはいえ、ものすごい人気の山となったようだ。だが、今年はまだ二王子神社まで入れないらしい。私たちは集落を越え、高知山林道入口へと進む。

天気は予報どおりの快晴。今回はワカン2人、山スキーが1人。高知山まではヤブが濃そうなのに、それを分かって山スキーに果敢にチャレンジ!といった感じだ。林道終点から500mくらいで雪が出始め、すぐに雪道歩きとなる。前回は山の神あたりまで雪がなく、帰りにフキノトウを採って帰ってきた。今冬は3月に入っても寒い日が多く積雪も大分あったようで、雪消えは遅い。先行者のトレースがクラストしている雪の上に続いている。

 川を左岸に渡り、山の神が出てくると登山口(!?)も近い。山の神を通り過ぎ、次の尾根に取り付く。取り付き箇所にもトレースがはっきりと付いている。尾根は椿などのヤブが多少あったくらいで、すぐに安定した雪の上を歩けた…ツボ足の私たちはそう感じたが、山スキーを担いでの登りは大変だったようだ。

 675mPを越え、高知山へと向かう。裏五頭の山々が白く輝いている。新潟からは黒っぽくなって見えるが、裏側はまだ雪がまったりと付いている。尾根上にはここ数日降った新雪が固まった雪の上に10cmくらい積もっている。高知山直下の急登はこの新雪が悪さして、山スキーでは相当登り難かったようだ。

 高知山からは白い雪斜面の稜線歩きとなる。標高1000mちょっととは思えない雪原が続く。緩やかな起伏を成している尾根、点在する木々には樹氷が輝いている。見たかった光景、歩きたかった稜線が広がっていた。高知山が1024mなので二王子との標高差が約400m。アップダウンをいくどか繰り返して高度を上げていく。稜線まで上がると、山スキーも快適そうだ。本当ならゆっくりと稜線漫歩を楽しみたいのだが、帰りに集落までの林道歩きがあると思うと気が急いてしまう。

 1217mピークから角度を西に変える。ここから冬ルートが合流するところまでが少し分かりづらくなっているので、見晴らしが利かないときは注意を要するところだ。冬ルートと合流すると、傾斜が増し、夏道ルートへと続く。この200m弱の急登がつらい。ヤセ尾根の上に出、ヤブが出てくると夏ルート合流も近くなり、行き来する登山者がよく見える。

 夏ルートと合流し、緩やかな登りを終えると山頂だ。飯豊連峰も目の前にドデ〜〜ンと姿を現した。天気は快晴。昼を過ぎても雲ひとつ湧いてこない。真っ青な空の下に、純白の山々が連なっていた。林道歩きがあったので、二王子山頂まで5時間半。なんとか13時までには小屋に着いた。

 小屋の前には仲間が待っていてくれた。冬ルートを登り、大分早く小屋に着いたようだ。私たちの到着時間が遅かったので、小屋は空いている。風が冷たいので、小屋の中で昼の宴とした。小屋発はブービー(多分)。まだ飯豊連峰もくっきり見えている。胎内方面、黒石山に続く尾根上にもトレースが付いている。スキー場とつなげて歩いているのだろうか、私も歩いてみたいルートだ。

 無数のトレース跡でいっぱいの夏道ルートを下る。気温が上がり、ツボ足だと相当もぐり歩きにくい。こちらも雪がまったりと付いていて、一王子神社も雪の中、山スキーも神子石の下まで滑れたようだ。二王子神社までほとんど雪を踏み、神社も雪の中だった。今年はここ数年にない残雪量だ。

 これ以上ないくらいの素晴らしい春山を満喫し、余計分の(オマケ!?)の車道歩きも最高の気分だった。行きたかった山に行き、思い描いていた光景が見られた。それも快晴。思う存分楽しめた一日だった。


<高知山に向かう。奥が山頂>


 <高知山山頂を振り返る。奥は五頭連峰>


<主稜線>


<主稜線>


<二王子岳山頂>


<飯豊連峰>



<夏ルートを下る>


<二王子神社>