剣龍峡〜折居山〜金鉢山

会山行ku-ninn83
【日時】2010111日(祝日)
【メンバー】1人+3
【天候】晴れ
【山域】五頭山塊
【地形図】天王・出湯
【時間記録】
荒川登山口7:15 − 登山口7:40 − スズメノ口展望台8:358:50 − 荒川山9:57 − テント10:0010:05 − 折居山11:00 − 金鉢山11:15 − 折居山11:3011:35 − 荒川山12:10 − 500m地点テント12:3014:15 − スズメノ口展望台14:5015:05 − 登山口15:40 − 車16:00


 今年の新年山行は一泊での折居山だったが、都合が悪く、日帰りで追いかけることにした。天気は晴れ。朝は放射冷却で道路は凍結状態だった。荒川集落から入り、最終民家の奥で仲間の車を見つけ、同じところに止めて歩き出す。

 剣龍峡の神社から山道に入る。トレースが付いているのでワカン無しで登れたが、途中から雪が多くなり、スズメノ口展望台でワカンを付ける。ここは新潟平野に向け見晴らしの利く展望台となっている。焼山近くから一段と雪は多くなる。いったん下り、ヤセ尾根のアップダウンを行くと水場となる小沢にぶつかる。水場は水の流れがあり、雪に埋もれていない。厳冬期でも使えるのだったら貴重な水場になる。そこから急登で尾根に取り付き、なだらかになれば荒川山も近い。

 荒川山の道標を確認し、主稜線を南下した所に仲間のテントが張ってあった。日が当たらなく、冷え冷えとした杉林の中だ。「どうしてこんなところに…」とは思ったが、風当たりが弱い所なのかもしれない。差し入れのビール、昼食等を置き、折居山へと向かう。ここから数年前五頭山塊の縦走ばかりをしていた時に、杉が多いいので杉山と名付けた670m峰を越える。これを越えると折居山もぐっと近付いてくる。

 中々山集落に続く尾根の分岐手前で仲間に会う。天気が良く、金鉢山まで足を延ばしたことを聞き、トレースが付いているので私でもなんとか往復できるだろう、金鉢山の山頂を踏みたいと欲を出し、あいさつもそこそこに歩き出す。折居山までの標高差200m、最後の急斜面を息を切らせて登る。春先はクラストしていることが多く回り込みながら山頂を目指すのだが、今回は雪も柔らかく直登のトレースで山頂に立った。

 数年ぶりの折居山山頂。最高の展望が待っていた。二王子岳から続く飯豊連峰が真白く輝いている。いくら見ても飽きない光景が広がっていた。この山頂、好きな山頂になっている。積雪期にしか登頂していない山頂、他のパーティーには会ったことがない山頂である。そして、主稜線の一角でしかない山頂、標高が低いのでブナの木々に囲まれている山頂だ。それらが相乗して、落ち着ける雰囲気、抱かれているような情景をかもし出している。それらを独り占めできる山頂だから好きなのだろうか。うまく言い表せられない自分がもどかしい。

 金鉢山に向かう。縁には仲間のトレースがはっきりと付いている。急だが、雪が柔らかくトレースがしっかりしているので怖くはない。クラストしている残雪期より深雪の厳冬期のほうが、天気など条件にさえ恵まれれば、楽に登れるのかもしれない。金鉢山山頂からは360度の展望が待っていた。厳冬期に登るということは考えもしなかった山である。天気にも恵まれ、最高の気分に浸れた。

主稜線に続く松平山もぐっと近付いて見える。数年前に登った790m峰もすぐそこだ。独立峰に見える790m峰。だが、地図を良く見ると、主稜線の松平山近くから801m標高点に続く尾根が790m峰につながっているようだ。今春、主稜線からつなげてみたい。まずは今一度790mに出かけ、下山ルートの下見からだ。春の楽しみになりそうである。

 誰もいない金鉢山を後にして折居山に戻る。折居山からは下り勾配なので、あっという間に荒川山のテン場に着く。が、テントがない。先に下山してしまったのかと思い、急きたてられるように下る。だが、水場を過ぎ、尾根がやや広くなった所にテントが張ってあった。仲間が昼食の宴をしていたところに合流させてもらった。置いていかれたと思った寂しい気持ちが、うれしく楽しい気持ちに変わった。



<杉山からの折居山>




<折居山山頂>



<折居山からの眺め>



<金鉢山>