鳥 屋 森 山

個人山行ku-ninn86
【日時】2010214日(日)
【メンバー】1
【天候】晴れ時々曇り
【山域】飯豊山塊
【地形図】飯里
【時間記録】極入9:15 − 尾根取り付き10:10 − 676P10:3510:40 − 鳥屋森山山頂12:0012:35 ― 林道13:35 − 車14:20


 高陽山に登った時、今度は鳥屋森山に行こうという話になった。高陽山の東、奥川を挟んで立っている山だ。意識してみなかった山だったが、ブナ林が広がり、飯豊方面の展望も良いということで、11日に計画し、8人して登った。が、その時は山頂ではなく、南側の951m峰に登りついてしまった。視界が悪かったせいもあるが、唯一登ったことのあるメンバーを中心に慎重に登ればよかったのだが、ルートも知らない私たちがただ高みを目指して飛ばしてしまったせいだった。山頂に登れなかったこともあったが、どこで間違ったのか、また本来のルートも確認してみたく、今一度出かけることにした。11日のトレースも残っていてラッセルもしなくてよいだろう、天気も良さそうだからと、急で仲間を誘う間もなく、出かけた。

極入集落の奥、弥生集落へ分かれる橋のたもとに車を止め歩き出す。今回はスノーシューではなく、ワカンにした。先回クラストしている急斜面で横滑りし、歩きにくかったのと多少の怖さもあったからだ。最初は林道を行く。数日前から雪はさほど降っていないようで、トレースもはっきりと分かる。林道を1時間くらい歩き676m標高点につながる尾根に取り付く。先回は登るだけだったが、今回は高度計を合わせ、地図を片手に確認しながら登っていく。

地図上で尾根の方角が変わる箇所が2箇所ある。1箇所目は標高760m地点、2箇所目は884mの標高点手前だ。その2箇所目から、沢が入り組んで峠になっているところを目指して下り、山頂への主稜に取り付けば良いのだった。先回間違ったところが分かった。先回は884mPを越え、尾根の方角を変えてしまってから、沢筋に下り、反対側の稜線に取り付いたのだった。標高差も大きく、急斜面の登高を強いられた。今回はその沢の上部、カール状になっているところから稜線に取り付く。

先回は天気のせいもあるが、針葉樹が目立ち、暗い感じの尾根の印象があった。今回は青空が広がる晴天だ。ブナの大木が点在するたおやかな斜面、枝の雪がキラキラ輝いて美しい。キノコでも、と思いあたりを見渡しながら登る。!!!あった、あった。ブナの立ち倒木にヒラタケがびっしりと付いていた。厳冬のカチコチのヒラタケだ。それも2箇所も見つけてしまった。先回大人数で来た時に見つけなくてよかった。すべてを独り占めできた喜びに浸ってしまった。ムヒヒ。

鳥屋森山頂は木に囲まれていた。木々の合間からは飯豊連峰が見えた。少し雲が湧き始めているが、大日岳から本山が真白く横たわっていた。その前衛に鏡山から高森山の稜線が連なっている。目の前にドデーン!ではないが、ゆったりとしたパノラマが広がっていた。弥生集落の屋根もすぐ下に見える。大木が点在している狭い山頂。そこに冬の日差しが差し込み、美しい光景、しっとりとした雰囲気をかもし出していた。雪と冬陽が作り上げた贅沢な空間というのだろうか。先回はあまり良い印象の山でなく、もう登ることもない、などと思っていた。が、それが払拭され、また来たい山となってしまった。何といっても今回みつけたヒラタケを毎年見に来なければならない。

<山頂直下のブナ林>

 <ヒラタケ>




 <飯豊連峰>


<鳥屋森山山頂>