博士山(本峰)
個人山行(なんちゃってテレマーク)
【日時】2011年4月29日(金)
【メンバー】M(悠峰山の会山スキー部隊)
【天候】 曇りときどき晴れ
【山域】 会津
【地形図】 博士山
【実録時間】 国道401号線(昭和村標高985m)8:00 − 王博士09:07 − 博士山本峰<昼の憩い>09:38〜10:30 − 王博士11:00 − 国道401号線11:22
先々週の弥平四朗からの鏡山は尾根筋に雪がなく,途中のアンテナまで頑張れば雪がつながるだろうと沢筋を詰めたり尾根から尾根へ雪を求めて伝ったり1時間以上苦闘するがあえなく敗退し,先週は天候思わしくなく自宅で停滞.今週こそ確実に雪のある山,しかも夕方用事があるため近場となると,博士山である.
琵琶首を廻って昨年と同じ場所に車を駐車する.昨年は約1か月早く雪が多くて気が付かなかったが,ちょうどその場所は駐車帯となっていたのだ.予想どおり雪は十分あるようだ.
【1050m付近の状況】
最近の寒気のせいか以外にも雪はガリガリで,ざらめになっていない.登り始めてすぐの1050m付近の斜面はさすがに根あきが広がり,雪に隠れていた灌木が復活している.雪は繋がっているが登りやすいところを探しながら,時には階段登行を交えて進む.それも僅かの間で,灌木は少々邪魔ではあるが,雪は支障なく繋がっている.しかもガリガリ雪の上にはうっすらと新雪が覆い,汚れを隠してくれている.
【標高1200m付近のぶな】
1138m標高点から伸びる尾根に上がると,なんと霧氷の花が咲いている.今日はぶなの新緑を期待してきたのにまるで冬に戻ったようだ.
【次々と落ちてくる霧氷】
高度を増すにつれ霧氷も大きくなり,風に飛ばされた霧氷が次々と頭にあたりバラバラとやかましいくらいだが,一人で歩いているとそれもなかなか楽しい.
【王博士山頂近くのぶな】
王博士に近づくと,薄日が差し,上空にはかすかに青空も見えるが雲の流れは相変らず速い.
【王博士山頂】
王博士山頂の雪庇はなぜか縦方向に何箇所かクラックが走っている.さっきまでの青空は会津側だけで,越後側の上空には乱層雲が広がり,博士山本峰も雲底ぎりぎりのように見える.王博士から一旦標高差で80mほど下りる.ここでシールを外して行こうか迷ったが,その後もアップダウンがあり,ガリガリ雪でざらめになっていないのでそのままシールで鞍部までくだる.あとは1386m標高点ピークを巻くようにして本峰を目指す.
【黄金沢の源頭付近,奥に見える雪庇が1476m標高点ピーク:3D】
【山頂の一角】
本峰に立つと,以外にも風がなく寒くもない.穴を掘るまでもなく,そのまま時間は早いが昼の憩いとする.
【奥の三角錐が王博士】
昼の憩いも終わり,シールを外して王博士への鞍部を目指す.登りの王博士でシールを外さずに正解であった.途中何箇所か登り返しがあるが霧氷が大量に落ちており,まるで布団の羽毛を思いっきりぶちまけた上を歩いているようで綺麗ではあるが,ウロコ板にはこれが効きにくく後ずさりしてしまう.
【霧氷のじゅうたん】
王博士をなんとかクリアする頃には会津側の視界が開けてきて,小野岳や那須連峰あたりまで望めるようになっている.
今日は終始ガリガリ雪のため,登りで付けたトレースはよほど注意していないと分からない.しかも灌木を避けて滑りやすいところを探しながら調子よく滑ってしまい,2か所に付けた赤テープと登りで確認した昨年取り忘れたもう一つの赤テープをそっくり回収しないで滑り降りてしまった.深く反省しつつ来年こそ回収することにしよう.
【国道401号線の取り付き】
帰りの国道401号線の昭和村側のゲート付近の湿地にちょうど水芭蕉が咲いていて,ついさっきの冬景色から一転春を実感させてくれる.そこは公園のようになっていて,写真を撮っている人もいるが,その真中にエッシャーのだまし絵に出てくるような怪しげな東屋が鎮座しているのが今でも妙に印象に残っている.
登路 降路