笠取山〜雁坂峠

個人山行ku-ninn101
【日時】2011112日(正月)
【メンバー】2
【天候】曇り/晴れ
【山域】奥秩父山塊
【地形図】
【時間記録】
<1/1> 西沢渓谷駐車場8:30 − 亀田林業林道入口8:50 − 林道終点11:25 − 雁峠12:4012:55 − 雁峠分岐13:08 − 笠取山13:4014:05 − 笠取小屋14:40
<1/2> 笠取小屋8:10 − 雁峠8:33 − 古礼山北10:2510:35 − 水晶山10:54 −雁坂峠11:3511:40 − 林道終点13:30 − 駐車場14:30


 お正月はやはり天気が良く、ポカポカ陽気の山に行きたいと、今年は奥秩父の笠取山〜雁坂峠〜甲武信ヶ岳の計画を立てた。関越自動車道はチェーン規制もなく、スムーズに目的地へと向かう。花園インターで下り、秩父市を抜け、雁坂トンネルに近づくにつれ雪が見え始める。道も塩カルで白くなっている。登山口の西沢渓谷入口の天気は高曇りで、すべてがカチンコチンに凍てついているといった感じだ。

 まずは雁峠に向かう。車道から亀田林業林道に入るとすぐに雪道となった。このコース、雁峠までの7〜8割は林道になっている。沢に沿った傾斜のきつい林道を2時間くらい歩くと、やっと林道終点らしくなった。登山道は樹林帯に入り、小沢を何度か渡り返しながら行く。目印テープと古いトレースが心強い。

沢上部の広けたカール状になると雁峠に着いた。笠取山のピークが目の前に飛び出してきた。写真を撮ろうとトレースから一歩外れると大分もぐってしまう。この季節、奥秩父の山ってこんなに雪があるのだろうか…??

 縦走路を緩やかに登ると分岐になり、空身で笠取山を往復してくる。すぐ上のピークが「小さな分水嶺」で、多摩川、荒川、富士川が分かれるところとなっている。このあたりは東京都の水源地帯でもあるので、きれいに整備されているのだろう。緩やかに下り、笠取山へは急斜面となる。薄っすらと付いているトレース跡を行くが、アイスバーンになっていたら怖いところだろう。

 笠取山は、西側の山梨百名山の山頂と東側に標高点のある山頂とがある。見晴らしは良く、大菩薩嶺の向こうには富士山が見える。天気は曇り。風もなく、朝より寒く感じられない。尾根を縦走路の方に行き、多摩川の源流となる水干(みずひ)というところを回って戻りたかったが、雪もちらついてきたので、来た道を戻った。

 分岐から樹林帯を緩やかに下ると笠取小屋だ。かわいらしい小屋の中には薪ストーブが燃えていて暖かい。私たちは小屋の前にテントを張らしてもらう。トイレや水場も近くにあり便利なテン場だ。小屋の人に聞くと、やはり今年は雪が多いそうだ。例年のお正月だと2、3cmほどだが、今年はここ数日で30cmくらい積もったという。雪のない、カラッとした山に登ったはずが、数十年ぶり!?の豪雪の年に来てしまった。この日は小屋の人に鹿の肉≠食べさせてもらった。味付けも良く、美味! 夜は満天の星空となった。

 翌日は雲が多いながらも青空が広がる天気となった。1800mでこの積雪なので、2400mちょっとの甲武信ヶ岳はどれくらいの積雪になるのだろうか。ワカンはもちろん持ってきていない。雁坂峠から雪の量は変わるということなので、とりあえず雁坂峠まで行くことにする。

雁峠まで戻り、燕山に向かう。樹林帯の中の縦走路で、展望の良いとあった古礼山は古いトレース跡が巻き道を行っており、山頂を踏まずに通過してしまった。登り勾配だった縦走路も水晶山を通過すると雁坂峠に向かって下りながら行く。トレースは途中雁坂小屋に向かって付いていたが、私たちはそのまま尾根を峠に向かう。トレースがないと、膝くらいまでもぐってしまう積雪量となっていた。

 天気は回復し、冬の青空が広がってきていた。本来の冬の天気に戻ったのだろう。雁峠より狭いが、雁坂峠も明るく展望が開けていた。冬富士も良く見える。ここから車を駐車した西沢渓谷に下りるルートがある。甲武信ヶ岳まで縦走し甲武信小屋脇で幕営するか、西沢渓谷に下りるかだった。

縦走路は古いトレース跡がある。が、どこまで付いているか分からない。積雪量もどれくらい多くなるか分からない。コースタイムは4時間だが、雪でどれくらいかかるかも分からない。お正月から厳しい山行はしたくない、ということになり、下山することになった。

 ジグザグに付けられた道を下る。急斜面を下りきると峠沢に降り、沢沿いの道を行く。道が左岸から右岸になり沢から離れ始めると、林道の終点だった。林道といっても舗装された立派な道だ。雁坂トンネルの料金所脇を通り、鶏冠山大橋の下をくぐると、駐車場もすぐそこだった。前日と違い、冬日が差しているので、暖かく感じられた。



<小さな分水嶺の碑>


<笠取小屋>




<雁峠と笠取山>


<富士山>




<雁坂峠>


〜おまけ〜

四阿屋山

個人山行ku-ninn102
【日時】201113日(正月)
【メンバー】2
【天候】晴れ
【山域】奥秩父山塊
【地形図】
【時間記録】 両神国民休養地駐車場9:15 − 四阿屋山山頂9:5510:05 − 駐車場11:10 


1日早く下山したので、どこか雪のない山を登ることにする。関越道経由のほうが帰るのに便利なので、雁坂トンネルを抜け奥秩父に向かう。雁坂トンネルを抜けたところの豆焼橋の気温はマイナス5度。天気は良いが、気温は上がらない。どこの山に登るか地図とにらめっこした挙句、両神山の東側に四阿屋山という標高771mの山を見つける。登りは1時間もかからないだろう。主要道路からそれほど離れてもいない。四阿屋山に登ることにし、両神山国民休養地となっている公園内の駐車場に幕営する。その日も満天の星空だった。

休養地園内は四阿屋山を中心にし、ハイキングコースが何本かあるようだ。私たちは駐車場から山道に入る。公園内ということで道は整備され、分岐には道標もしっかりある。途中、両神神社奥社を過ぎると道は険しくなり、クサリ場が続く急斜面を登る。尾根に出ると山頂だった。

祠がある山頂は狭い。見晴らしは良く、方位盤で山々の展望を楽しむ。特に屏風のように広がっている両神山は、その山容に目を引かれた。百名山でもある両神山だが、今回初めてその姿をみることができた。今まで思いもしなかったが、いい季節に登ってみたい山となった。

下山は大胆にも初心者通行禁止の上級者コースを下りる。ヤセ尾根の上を行くコースで、岩っぽい道を下る。こんなもんでしょ、と思っていたら、ストンと直角に切れている岩場の上に出た。クサリをつかみ、慎重に下る。ここだけは緊張した。

クサリ場を過ぎると分岐となり、駐車場に戻るコースを行く。途中のロウバイ園で、今にも黄色い花を咲かせようとしているロウバイを見る。公園内ではロウバイ他、フクジュソウやセツブンソウなど季節の花々を楽しめるようだ。新潟ではあまり見られない花なので、花期のころまた来てみたい。


<登山道>

 <四阿屋山頂>


<両神山>