天狗原〜平岩

個人山行 sue

日時】 2012415

【メンバー】 Y

【天候】 晴れのち曇り

【山域】 北ア

【地形図】 白馬岳、越後平岩

【時間記録】 栂池ロープウェイ終点09:40 10:40天狗原11:00 12:00風吹大池 14:00蒲原山 14:40一難場山15:00 16:45平岩駅


天狗原から風吹大池を経て北小谷や木地屋、大所に下るコースは栂池スキー場の機動力を使えば、少し登ってあとはスキーで長く滑れるので、のんびりお気楽スキーヤーには人気のルートだ。木地屋に降りると平岩駅まで1時間以上歩くことになるが、記録は見ないものの、平岩に向かって滑り降りれば駅まで道路上を歩く距離も短い。

この「天狗原〜平岩」コースは前の週の8日にもトライしているのだが、その時は4月とは思えないほどの大雪で、風雪の中、深く重く滑らない雪との戦いにあえなく降参し、フスブリ山から木地屋に退散している。今回はその時のリベンジだ。

 

乗客のまばらな大糸線を白馬大池駅で下車し、駅前からカラッポの村営バスに乗って栂池スキー場に8時過ぎに着く。ガラガラの公共交通機関とは反対に、ゴンドラ乗り場の駐車場は満杯。チケット売り場はすでに長蛇の列であった。

ゴンドラとロープウェイを乗り継ぎ、登り口に着いたときにはすでに9時40分だった。晴天のうえ風もなく絶好のツアー日和で登山者が続々と天狗原に向かって登って行く。ヘリコプターもスキーヤーやボーダーを天狗原に運んでいる。天狗原からは、そのまま栂池スキー場に戻る人、白馬乗鞍に登る人、蓮華温泉へ行く人、風吹大池方面に向かう人等々さまざまだ。

《天狗原に向う。背後は白馬岳》

 

先週季節はずれのラッセルをした千国揚尾根にも先行者のトレースがあり、すんなり風吹大池に着く。雪の大池をまっすぐ横断すると横前倉山へ至るが、池の真ん中で左に折れ、大池から続くカルデラの中から箙(エビラ)岳に続く尾根に出る。ルート上にはツアー用の道標が短い間隔で付いているが、このあたりは視界が悪いとわかりにくいかもしれない。

《雪の風吹大池、後方は横前倉山》

 

箙岳の直下の急斜面は雪の状態が悪い時には新潟県側のダケカンバの林を下った方が無難だ。

《箙岳の下り》

 

さらに、ゆるく広い尾根を進むと蒲原山に着く。山頂付近一帯は山の上とは思えないほど広く平で、視界が悪いとここも苦労しそうな所だ。蒲原山で北小谷へ行くルートと別れ平岩に向かう。途中の一難場山はピークというより、単に尾根上の三角点だ。

《一難場山から明星山、黒姫山》

 

ここから右よりの尾根を滑り降りる。天狗原からかなり歩いているが、まだ下り1200mの標高差がある。上部はブナ林の快適な滑降となるが、やがてスギが混じるようになる。先日の爆弾低気圧の影響か、雪上には折れたスギの枝が散乱していて滑りにくい。さらに、1102mのピークを過ぎると傾斜が急になり、雪割れが出てくる。スギの木立の間隔も狭く、滑るというより立木や雪割れを避けながら降りていくという感じになる。しかもそれが延々と続く。いい加減うんざりするころ傾斜も緩くなり、予定どおり平岩駅まで約700mの県道に出た。

残雪が豊富だったので県道までスキーで直接降りられたが、最後の斜面を考えるとあまりお勧めできないルートだ。記録を見ないことが理解できる。蒲原山からは紙すき山牧場を経て、北小谷に行くルートが無難なのだろう。

栂池から平岩駅まで約16.5km、最後の斜面で苦戦したこともあり、お気楽コースと思っていたが、予想より時間がかかってしまった。天狗原から蒲原山に続く長大な尾根は北アルプス最北の雄大な展望を眺めながらゆったり楽しむルートだ。けっして風雪の中、ラッセルしながら行くルートではない。

《コース途中から朝日岳()と五輪山()