守門山系P1099m

個人山行(なんちゃってテレマーク)

【日時】2013429日(月/祝)

【メンバー】MTOza1(悠峰山の会山スキー突撃隊),ゲストN

【天候】 晴れ

【山域】 守門

【地形図】 守門岳

【実録時間】浅草大橋先(標高500m08:23 − 842m標高点東隣尾根 09:29 <小休止> 09:53    1099m標高点 10:32    1145m尾根 10:49    1070m鞍部 11:02 <昼の憩い> 12:33    1099m標高点 12:39  タモ沢650m付近 13:06    浅草大橋先 13:28


2ケ月ぶりの突撃である.2月の風雪厳しき志津倉山途中敗退以来の山である.

山の様子が分からないが,この時期でも守門付近には雪があるだろう.久しぶりの出撃先は守門黒姫の小黒姫沢を挟んで反対側に位置するP1099m峰あたりとしよう.

以前,初めて守門黒姫を目指したときに,林道終点から小黒姫沢右岸側から高度をなるべく落とさないように歩いていると,下黒姫沢へと下りるタイミングを逃してしまい,地形図には表現されていない風によって意外と深く抉れた小沢をいくつかトラバースしているうちに,上へ上へと追い詰められ,結局そのまま1177m標高点のある尾根に上がったことがある.仕方なく登ってしまったのに,なんとそこが思いのほか展望に優れ,斜面も適当に角度があって無駄がなく,終始大きなブナとともに登ることができて,滑りも十分楽しめたのである.そして,そこをまことに勝手ながら個人的に見晴らし峰と名付けたのである.

今日は,そのときよりも手前の尾根から取り付き,南側から1099m標高点を経由して小黒姫へと続く尾根上の1221標高点ピークを目指すのだ.

いつもの浅草大橋の先に車を進めると,すでに3台の車が止まっている.みんな小黒姫方面に向かったのだろう.


駐車場所から望む1099m標高点へ続く尾根(中央左最奥),中央右のピークは見晴らし峰へ続く尾根


時期によっては雪てんこ盛りの破間川にかかる橋には,さすがに雪は無かった.一旦スキーを外して橋を渡る.そこで初めて気付いたが,上流側の欄干がこの橋には無いのである.雪の付き具合によっては,雪とともにまとめて落ちそうな気がするぞ.

どうやら,林道には十分雪があるようだ.ただし,場所によっては斜面の根開きが始まっている.取り付く尾根については林道を歩きながら様子を見て決めることにしよう.

初めの大きなカーブをまわった先で,いつものように林道をショートカットすると開けた開墾地に出る.
どうやらタモ沢を詰めて,842m標高点の東側の尾根に出るコースが良さそうだ.下から見ると木が邪魔をして雪の状態が一部分からないがなんとかなりそうだ.


タモ沢の標高600m付近


タモ沢から離れ,南側の尾根を登る.


しばらくはタモ沢を詰める.広い沢なので,気分的に詰めるというほどでもないが,適当なところで南側の尾根に取り付く.ここは初めからこの尾根なりに登っても良いだろう.

それなりに急斜面となってくるが,土曜日に降ったと思われる雪が春の汚れを隠してくれて意外と綺麗なうえに,シールもよく利いて気持ちよく登ることができる.


標高750m付近


ここが本コースで一番の急斜面であるが,標高800mを過ぎると次第に傾斜も緩み,標高830m付近で明瞭な尾根に出る.

緩やかな尾根にブナの林が続いている.しばらく山から遠ざかっていたが,いつの間にか春真っ盛りなのである.風もなく気持ちがいい.当然ここで大休止である.


標高825m付近:3D


中央右のピークが842m標高点


ここからは,更に快適な斜面が続く.とりあえず1177m標高点ピークを目指すには,1099m標高点の下を巻いて行こうかなどと思案しながら登るが時間も早いし,ここはきっちり1099m標高点を経由して行くことにする.

これが大正解である.振り返ると,毛猛山塊の素晴らしい景観が広がっている.特に檜岳の黒々としたその存在感が圧倒的だ.よく見ると,尾瀬の燧岳,越後駒ケ岳,更に浅草岳の右手には丸山岳も見えている.


毛猛山塊と越後駒ケ岳(中央やや左奥)中ノ岳の左に写っているのが檜岳



右奥は1177m標高点ピークに至る尾根:3D


1099m標高点のある広いピークに出ると浅草岳が大きく隣に望めるが,守門黒姫や守門岳から見る姿とはまた違った印象を受ける.


浅草岳:1099m標高点付近から


一旦シールを付けたまま1177m標高点ピークに至る尾根に続く鞍部に滑り降りる.遠くからは急に見えた斜面も実際にはそれ程でもなく,じきに1045m尾根に出る.


1045m尾根への登り


初めに触れたように,以前来た時は,あまりの景観の良さに勝手に見晴らし峰などと名前を付けていたが,本日来てみると雪庇が北側に出来ていて北側に広がる景色が見渡せない.がっかりである.しかも,1077m標高点ピークに至る尾根は雪が落ちて黒々している.


1045m尾根から小黒姫(左奥の台形ピーク)と1077mピーク(中央)


ということで,本日の目的地1221m標高点ピークは直ちに却下し,すぐにシールを外して風の無い1099m標高点手前の鞍部に滑り降りて,昼の憩いとする.

このレポートを書きながら,以前見晴らし峰と勝手に呼んでいたところは,1045m尾根の東側で,林道の終点からそのまま西側に登り詰めたピークであったことを思いだす.


昼の憩い(標高1070m鞍部)


いつものように昼の憩いで思いっきりのんびりしていると,少し早いが下山の時間だ.一旦1099mピークへと僅かに登り返す.

1099m標高点付近は,地形図の通りひたすら広い!(奥は貉ケ森山)


ここでスキーをセットすれば,お楽しみの滑りが待っている.いつ滑るか?今でしょ!

初めは角度が無く,いくらも滑らないがきれいな雪で気分が良い.銘々どこでも滑りほうだいであるが,とりあえず登ったコースを外さないように滑ることにしよう.綺麗で快適なザラメ雪が続く.

降るにつれ,次第に傾斜が増してきて……んー,たまりませ〜ん!


標高約1000m付近


標高1000m付近だけが,比較的狭い尾根である.それもあっという間,すぐに広い斜面が待っている.登りで休憩した尾根も止まることなく,そのままタモ沢の急斜面に滑り込む.


標高750m付近


それなりの急斜面も滑れば快適である.白い粉もいいが,春の残雪もなかなかなのだ.

片方の手でビデオを撮りながら滑っていると,前方をカモシカが横切っていく.カモシカを追って滑ろうと思ったが,タモ沢と反対側にカモシカは駆け抜けていくのであきらめる.


タモ沢:標高660m付近


登りよりも早めにタモ沢に出て,後はそのまま沢なりに滑り降りると,いつもの林道に出る.そのまま林道を滑って橋に出てスキーを外す.

諸般の事情から2月以来山とも遠ざかり,時間的にも気分的にも本当に久しぶりの山となった.真冬の深雪からいつの間にか山はザラメの春の山に変っていた.この2ケ月いろんなことがあったが,山はいつもと変わらず静かに楽しませてくれ,心の深いところにからまった糸を少しはほぐしてくれたような気がする.そして付き合ってくれた仲間にも感謝!である.



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