俎倉山(山スキー)

新潟県山岳協会雪山講習会
【日時】2014223日(日)
【メンバー】山スキー突撃隊2人 他雪山講習会参加者多数
【天候】 小雪
【山域】 赤谷
【地形図】 東赤谷
【実録時間】 東赤谷除雪終了点(赤谷鉱山跡:標高175m)08:09 − 小沢渡渉点(標高280m 08:47    林道(標高415m)休憩09:2009:29 − 標高750m鞍部10:57 − 山頂(標高856.6m) 11:2011:33 − 標高750m鞍部 11:41<昼の憩い>12:56 − 小沢渡渉点 13:36 − 県道 13:51 − 除雪終了点 14:05


今年の新潟県山岳協会の冬山講習会は俎倉山とのことで,久しぶりに俎倉山に突撃である.最後にこの講習会に参加したのがいつかも思い出せないが,久しく山頂まで至らず,途中で盛大に昼の憩いをしていた記憶しかない.本日は山頂まで行ってこよう.

8時少し前に除雪終了点の現地に着くと,既に先発隊は出発したようだ.どうやら最後のようである.それでも,まだ支度をしている2名よりも何とか先に歩きだす.

除雪終了点は以前よりもずいぶん手前で,どうやら旧赤谷鉱山跡地のようだ.


右の杉林への取り付き

大量の踏み跡ででこぼこになった弾丸トレースは少々快適ではないので,なるべく踏み跡のないところを選んで進む.ようやく前方に先発の人達が見えてくる.

ようやく道路から離れて,いつも冬山講習会をやっている送電線下の広場に至る取り付きである.以前は,旧赤谷鉱山の専用軌道を感電しないように横切ったことが,懐かしい.

広場に出ても,誰もいない.弾丸トレースがその先にまっすぐ伸びている.どうやら,講習会は別のところでやるようだ.杉林の中に付けられた林道をしばらく歩くと,大きく林道が右に向きを変えるところで,小沢を越えてその林道をショートカットする.しかし,その小沢は,かろうじてわずかにほんの少々雪が付いているところがあるだけで,今までで一番渡りにくい.

それでもスキーを付けたまま,何とか渡渉する.尾根に上がるまで少し細くなっているうえ,大量の踏み跡があって登りにくいが,そこも何とかスキーのまま登る.


小沢に挟まれたショートカットの尾根

ガリガリの雪に降ったばかりの雪が少々積もっている.本日もラッセルなしである.最初の急斜面を越すと,あとはどこでも好きに歩くことができる.

ショートカットした林道に出るころには,新雪の下の雪も多少緩んでいるようで,更に登りやすくなる.それでも,スキーで10cm程度しか潜らない.


雪の状態


林道のショートカット

ずっと小雪が降っているが,風を全然感じない.少々熱い.汗をかきそうだ.更にショートカットした林道のところで,休憩だ.あれだけあった,踏み跡もなぜか少なくなっている.ほぼ,最後尾のはずだったが???


林道に付けられた弾丸トレース

林道のまわりはほとんど杉林であるが,それでもブナがあるところにはある.が,林道を歩いている間は,終始杉を見ながら歩く感じだ.そして,この林道が思いのほか長い!呆けていて忘れているのだ.


林道わきのブナ

地形図では,標高490m付近で林道は終わっているが,その先も道型がはっきりしている.一旦少しだけ下るように道が付けられている.ということは,当然帰りは登り返しである.

標高500m付近からその道型もはっきりしなくなり,ようやく山登りが始まる感じがする.


標高530m付近

標高530m付近の杉の木の下で休んでいるパーティーの先には,なんとトレースがない.最後尾のはずなのに???

我々は休まず,そのまま進む.いつもこの講習会では,人の後に付いていい加減に歩いていたのに突然先頭立ってしまった.

通常は,町村境界の鞍部のうち,一旦標高720mの鞍部に出るのであるが,それでは,ピークを一つ越すことになるので,何故か,より山頂に近い750m鞍部に出るルートを取ってしまった.


標高540m付近で,尾根を乗り換える.

これが失敗である.雪の状態が良ければ,何の問題もないが,本日の雪は底の締まった雪に,ずれる新雪が30cmほど積もっている.雪崩リスクを感じる.雪を切らないように慎重にトラバースしながら750m鞍部を目指す.


【標高700m付近のトラバース

まあ,これが我々だけなら良かったが,なんと後続パーティーの皆さんも我々のトレースを歩いてくる.わかんでは,少々緊張したのではないだろうか.

手前の杉林を抜けると,ようやく750m鞍部である.


750m鞍部

ここからは,杉と灌木の混じった斜面である.過去はたいていガリガリで,苦労して登った記憶があるが,はたして今回は,以外にもそれほどのクラストはなく,今までで一番登りやすかった.それでも,風による段差や,一部クラストした斜面を一つ一つ登って,見上げれば,木のない丸い山頂がガスの中に見えてくる.


山頂から

山頂で,シールを外して準備をしていると,続々と参加者が登ってくる.さすがに山頂では風が少々ある.相変わらず小雪が舞っている.残念ながらまわりの山を見ることはできない.

一旦750m鞍部まで滑って,そこで本日は昼の憩いだ.クラストと新雪のミックスで,少々気を付けて滑らないといけない.

750m鞍部から阿賀町側に少し移動すると,山頂下の雪庇が見える.


山頂下の雪庇

いつものように昼の憩いをとるが,いつもと違いにぎやかだ.相変わらず小雪が舞っているが,風がないのでテントやツェルトに入らず,そのまま食事をしているパーティーもある.


750m鞍部で昼の憩い

何人かに聞いたが,雪山講習会をどこでやるのか結局わからなかったので,早いが下山することにする.

概ね,登ってきたルート沿いに滑る.スキーではトラバースもなんのその,雪も良くて林道に出るまでは十分に楽しめる.

登りでは雪が切れていて,一旦下に迂回したところでは,面倒なのでそのまま飛び降り,登り返しをクリアーする.

しばらくは,弾丸トレースを滑ったり,推進滑降したりしながらすすむ.滑りが楽しめたのは,最初の二つのショートカットまでである.最後のショートカットの斜面は,新雪が10cmほど積もっているが,下の雪がクラストしていて,スピードは出るが,なかなかに曲がりにくい雪である.このあたりの木もいつの間にか大きくなっていて,木に激突しないようにお願いをしながら滑る.

小沢渡渉点手前の尾根では,横すべりも交えながら高度を下げる.踏み跡が滑りにくい.そして,最後の難関の渡渉点である.


渡渉点手前の尾根

ここは気合で,スキーを外さずに何とか林道に出る.もちろん,スキーを外したほうがずっと楽であるが,何故か外さないのである.アホである.

しかし,今までで,この渡渉点でこんなに苦労させられた記憶がない.このあたりも今年は雪が少ないのだろうか.



林道側の渡渉点の斜面

この先も長い林道が続く.この先の雪は,まるでソチのクロスカントリーコースのびしょびしょ雪のようである.それでも,スキーは思いのほか良く滑り,長かった林道歩きもようやく終わりである.



----------- 登り:

----------- 下り: