神岡新道〜北ノ俣岳〜薬師岳

個人山行ku-ninn179
【日時】2014535日(連休)
【メンバー】
【天候】
【山域】北アルプス
【地形図】
【時間記録】
<5/3>晴れ→雨  林道終点7:00 − 飛越トンネル7:35 − 寺地山10:50 − 太郎平小屋15:35(泊)
<5/4>晴れ→曇り テン場6:05 − 薬師岳8:30 − テン場10:0011:30 − 北ノ俣岳13:10 −寺地山15:00(泊)
<5/5>雨     テン場8:25 − 飛越トンネル10:45 − 車11:15


 今年のゴールデンウィークは神岡新道から薬師岳を計画しました。北アルプスの中で歩きたかったコースでした。2泊3日だったら余裕で行ってこられるじゃ〜ん、と出かけました。

今の時季は登山口まで入れず、林道途中から歩き始めました。最終の駐車スペースには車が4、50台は止まっているでしょうか。登山口は県境の飛越トンネルです。飛越新道??。途中で神岡新道に合流するということです。


針葉樹林が続く尾根からは有峰湖がよく見えます。今日、明日は天気も良く、余裕で登っていきます。


寺地山までは起伏の多い尾根上を行きます。針葉樹林帯の中をただひたすら登ります。同時刻頃に登り始めたパーティーとは抜いたり、抜かされたり。


寺地山からは北ノ俣岳が大きく見えました。で・でかい…。今日のゴールはあの稜線あたりまで行かなくては、と余裕がなくなってきます。北ノ俣岳の登りでガスの中に入ってしまい、稜線上は視界ゼロとなってしまいました。晴れの予報なのに。


テントを張るにしても雪の斜面が続くだけで、どこに張っていいのかもわからない状態。太郎平小屋まで行ったほうがと、風雨の中トレースを頼りに歩き続けました。濃いガスで不安ばかりが募り、小屋までがものすごく長く感じられました。


やっとの思いで小屋に着き、小屋の脇でテントを張りました。水はもちろん買いました。500ml100円。水筒にお湯を入れてもらいました。温かく、冷えた体にはこれ以上ないぬくもりとなりました。この日は100人を超える宿泊者だということです。


コンロを点けるとテントの中はすぐに暖かくなりました。宴会モードになっていると、「うわぁ〜〜」と歓声が聞こえてきます。顔を出してみると、ガスが晴れ、青空が広がっているではないですか!!目の前に薬師岳がドデ〜〜ンと横たわっていました。


大勢の人たちが外に出ていました。黒部源流の山々もすべて見渡せます。昨年登った水晶岳も格好がよく見えます。頑張ってここまで来てよかった、と心から思えた時でした。この日は満天の星空。水晶小屋の灯りが見えたような気がしましたが、違ったかな。


翌日も快晴の朝を迎えました。黒部五郎岳もそびえ立って見えます。朝食後、アイゼンを付けて出発しました。テン場まで緩やかな下りで、その後、急斜面を登っていきます。朝早いので、雪はカチカチ。陽が当たっているのに、風は冷たく感じます。


昨日ガスの中でも見ましたが、今日もまた雷鳥を発見。人間は天敵ではないらしく、逃げません。



雪の急斜面を登り、やっとの思いで山頂に着きました。山頂からは360度の大展望を楽しめました。立山連峰から後立山連峰、黒部源流の山々などが連なり、素晴らしい光景が広がっていました。


もちろん、槍ヶ岳も見えました。白い峰々の奥にすっくりと立っています。風が冷たく寒いので、展望を楽しみ、すぐに山頂を後にしました。


次から次へと登山者が登ってきます。スキーヤーが多く、全体の8割ほどでしょうか。薬師岳山荘から上の雪斜面も快適そうです。


太郎山と黒部五郎岳を正面に下ります。あれほどつらかった登りも下りはアイゼンを利かせて快適です。

小屋までの雪原です。テントに戻り、昼食休憩の後、下山にかかりました。翌日は雨の予報で、できる限り下でテントを張りたいと出発しました

天気は早くも下り坂で、厚い雲に覆われ始めました。北ノ俣岳へは標高差300メートルほどの登りです。なるほど、昨日長く感じられたわけです。振り返ると薬師岳や太郎平小屋は視界に入ります。昨日もこれくらい視界が利けばあれほど不安にならなかったのに。


やっとの思いで北ノ俣岳に登り返しました。北ノ俣岳はでかい。雪の一枚バーンだらけです。山スキーに最適の山と言えるでしょう。標高差600メートルほどあるゲレンデみたいな斜面もスキーだったらあっという間。スキーヤーが快適そうに滑っていきます。私たちも20分ほどで下れました。


登りではわからなかった避難小屋あたりです。テントが数張ありました。水場も出ていたとのことです。私たちは翌日のことを考え、寺地山の山頂でテントを張りました。この登りも疲れました。。。

翌日は朝から雨。上部は風も強そうです。ゆっくりと朝を過ごし出発。この日だけは時間にも余裕があり、午前中に車に戻ることができました。車の台数は3分の1程度になっていたでしょうか。


さて、あこがれていた神岡新道。北アルプスの大展望と春山の素晴らしい光景を楽しめました。雷鳥にも何回も遭遇しました。でも、北ノ俣岳と薬師岳は大きかったです。登りでヘトヘトになりました。2泊3日でも余裕なんかまったくなかったような気がします。また来るかというと……少し考えてから、になりますか。