博士山(本峰)


個人山行(テレマーク,山スキー)

【日時】2016年117日(日)

【メンバー】M(7tmBC125),Y隊長(山スキー)

【天候】 曇り

【山域】 会津

【地形図】 博士山

【実録時間】 国道401号線(昭和村標高985m)9:00 − 王博士10:3210:40    博士山本峰 <昼の憩い> 11:3113:02    王博士14:1014:24    国道401号線14:50


雪が少なく白太郎山で返り討ちにあった悠峰山の会山スキー突撃隊は,その後先週も降雪があまりに少ないので活動を停止した.

今週も休むわけにはいかない.

人間ドックの体力測定で,2年前の体力年齢から一気に5歳も年をとった年寄りは,そうそう家でのんべんだらりとしてもいられない.

 

山スキーができそうな近場の山を探す.

同行のY隊長の地元,中越地区は軒並み降雪不足である.

 

Y隊長には遠出となるが,今シーズン2回目の突撃先は博士山である.

最近は,冬季通行止めとなっていた国道401号線が,今年はまだ通行止めになっていない.

雪が少ないから通られるのだろうか?

少々複雑な心境ではあるが,とりあえずありがたい!

突撃である.

 

国道401号線のいつものところに駐車しようとしたら,なんと先行者(車)がある.

なんと新潟ナンバーである.

 

支度を整え,先行トレースをありがたく使わせていただく.


【取り付きにはトレースが!】


先行トレースは,すぐの緩やかな尾根に取り付かず,道型っぽいところを進んでいく.

どうしようかと思ったが,他の人はどんなルートを取るのか興味があったのでそのまま歩く.

 

先行トレースは1050m付近の平坦地から,いつも登る尾根へそのまま急登する.

ジグを細かく切ってかなりの傾斜で登る.

キックターンが頻繁である.

先行者は元気である.

年寄りには優しくないルート取りである.

少しは,後に歩く年寄りのことを考えなさい!



【標高1050m先の尾根への急登】


雪は締まった古い雪の上に15cm程度の新しい雪が載っている.

なかなか良い雪だ.

帰りのスキーが楽しみだ,籔が無ければ.


【標高1180m付近】


標高1180m付近で傾斜が緩み,標高1200m付近で1138m標高点に続く尾根に合流する.


【標高1200m付近】


その尾根に上がるとかなり籔っぽい.

雪はいいが籔っぽい.

ササが埋まり切っていない.


【博士峠からのルートへの急登】


籔の小枝を避けながら最後の急斜面を上がると博士峠からの尾根に合流する.

 

話し声が聞こえる.

少し行くとトレースを付けてくれた先行者がいる.

若者3人パーティーだ.

トレースのお礼を言う.

「年寄りに優しく」とは言わない.

 

若者3人はここから北側の急斜面を滑って登り返すという.

その元気をわしらにくれ!

若者3人はここから北側の急斜面を滑って登り返すという.

その元気をわしらにくれ!


【標高1360m付近:3D


ここからは,ウサギのトレースを追って登る.

なかなか合理的なところを歩いている.

ウサギは年寄りに優しい.


【王博士:籔っぽい!】


王博士らしきところが見えてきたが,どうも様子がおかしい.

いつもは雪ですっきりとしているのにデコボコである.

灌木が埋まっていないのだ.

相当雪が少ない.

 

時間はまだ10時半だ.

視界は無いが風も無い.

本峰へ突撃だ.

 

いつもは雪庇が発達している南北に伸びる王博士のピーク尾根の小枝を超えて1386m標高点ピーク手前の鞍部まで標高差約80mをシールのままで滑り下りる.

シールでも思いのほか良く滑る.が,木が埋まり切っていないので,視界を遮りどこを滑っているのかよく分からない.

ガスで見晴らしも利かない.

GPSで現在地を確認して進行方向を修正する.


【王博士から本峰へ向かう】


【霧氷に雪が付いた枝が綺麗】


【雪の状態:3D


黄金沢の源頭に近づくと本峰も近い.

ブナの林が素晴らしい.

この辺の山はいいなと思う.

標高がいくらもないのに雪が積もる.

軽い雪が積もる.

ブナの白い木肌が雪面に映える.

低山が一変する.

 

最後の灌木を抜けると本峰が見える.


【博士山本峰】

視界は無いが,この時期に本峰に立てただけで嬉しい.


【昼の憩い:3D


【一瞬薄日が差す】


帰りの滑りはハラショーである.

軽い雪で,大した角度が無くても良く滑る.

なんちゃってテレマークでも楽しく滑られる.


【黄金沢源頭付近】


【王博士に戻る】


調子に乗って滑っていると,黄金沢側に滑りすぎたようだ.

視界が利かないと現在地の確認が難しい.

 

シールを付けた隊長と合流し,現在地を確認すると相当西側に来すぎてしまった.

軌道修正である.

 

さらに,これから王博士への登り返しが待っている.

ここで,シールを付けて王博士へ向かう.

向かうが,小枝が邪魔で登りにくい.

王博士の直下,ここが本日一番の籔だ.

登りやすいルート取りに苦労する.

 

気合で,今回もシール無しで登ろうと密かに心に誓った年寄り約1名であったが,とてもシール無しでは登れない.

登れないどころか,シールを使っても果てしなく続く籔の登り返しに息も絶え絶えだ.



【王博士から見る本峰(中央左のやや台形のピーク)】


ようやく王博士に辿りつくと,本峰が一瞬見える.

 

ここでシールを外し,登ったルートを滑り下りる.

枝を避けつつ不本意ながら前方1回転半ひねりを交えながら滑る.

ときどきザックが枝に引っかかる.

ときどきストックが枝に引っかかる.

それでも滑りは楽しいのだ.


【取り付きに戻る】


新潟からの道中も雪が少なく,どうなることかと思ったが,狙い通り滑ることができた.

ほぼ籔スキーではあったが,雪が思ったより良かった.

しかし,もう1mは積雪が欲しいところである.

早く雪が降って,もっと近くの山に行けるようになりたい!