鉢伏山

個人山行(なんちゃってテレマーク,山スキー)

【日時】2016313日(日)

【メンバー】Y隊長,M(悠峰山の会山スキー突撃隊)&N口,S田(N潟山岳会)

【天候】 晴れ

【山域】 飯森山

【地形図】 飯森山

【実録時間】国道121号線大峠トンネル駐車場(標高675m07:53 −  1462m標高点09:59    標高1410m台地10:32    山頂11:32 <昼の憩い> 12:48    駐車場13:24


栂峰から望む飯森山は白く印象深いものがある.

久しく栂峰にも行っていないが,それ以来飯森山はずっと気になっていた.

林道を2時間近く歩く栂峰から,さらに飯森山に進む元気はもともとない.

国道121号線からすぐに取り付けることは知っている.

厳冬期でもすぐに取り付けることも知っている.

降雪期は福島のライブカメラで,大峠トンネルのチェックは欠かしたことはない.

 

だが,喜多方の先はあまりなじみが無い.

地形図で見ると,その急傾斜がきつそうである.

そんなことで,気にはなっていたが今まで遠ざかっていた.

 

しかし!いつまでも遠ざかってばかりはいられない.

人生には締め切りがある.

年寄りの締め切りは差し迫っているのだ.

 

ということで,今週は飯森山に突撃である.

 

遠回りのようだが磐越道の会津若松インターで降りて,新しい高速道のような国道121号線で喜多方を抜けると大峠トンネルである.意外と近い.


【取り付き】


トンネル手前の駐車場に車を置いて写真中央の街路灯のところからつぼ足でスキーを手に持ってまずはスキーが履けそうなところまで上がる.

雪は固く締まって全く潜らない.

 

一応用心のためにスキーアイゼンを持ってきたが,正解である.

取り付きからすぐに固く締まった急斜面がお出迎えだ.

 

山スキーを始めたころは,それなりにスキーアイゼンを使っていたが,このごろは危険が危なくデンジャラスなところには近づかないようにしているのでテレマークにしてからは1回も使ったことはない.

昨日試しに取り付けをしておいてよかった.


【いきなりの急傾斜ガリガリ斜面】


スキーアイゼンを効かせてガシガシ登る.

その急傾斜も標高差で50mほどでちょっと緩む.

まわりはすでに立派なブナの林である.

なかなか良いではないか.

 

【標高840m付近】


日は照っているが,立ち止まると風が寒い.

耳あてのある帽子と雨具を羽織る.


【標高880m付近:3D


【標高1040m付近:3D


【標高1070m付近】


日は照っているが1時間近く歩いても雪はまだ緩まない.

しばらくはスキーアイゼンをガリガリいわせながら登る.

 

斜面は急になったり緩んだりを繰り返す.

どこでも登れそうだが,一応尾根っぽいところを登る.

昨日か先週のものだろう,いくつかあるトレースも同じところを登っている.


【標高1100m付近】




【標高1180m付近:3D


【標高1200m付近】


標高1200mから先が一番の急斜面だ.

トレース跡を登っても時々スリップしそうになる.

標高1270m付近でそのトレースを付けた人は,途中でつぼ足に切り替えたようだ.

トレースが無くなる.


【標高1280m付近】


【標高1330m付近】


キックターンを繰り返し,それでも登ると1300m付近でようやく傾斜が緩む.

標高1350mまで登るとさらに傾斜が緩み,尾根が明瞭となる.

そこから一登りで1462m標高点だ.


1462m標高点先の細尾根】


【鉢伏山(左)と飯森山(右奥)】


その標高点を過ぎて細尾根を行くと北側に雪庇ができている.

ようやく飯森山が大きく右手に見えてくる.

まだまだ遠い.

その細尾根の一番高いところからわずかに下ったところから鉢伏山と飯森山の鞍部へトラバースで向かうことにする.

ようやくここでスキーアイゼンを外す.


【鉢伏山東斜面のトラバース】


しかし,このトラバースが失敗だった.

もともとトラバースは嫌いだが,鉢伏山からのブロック雪崩のデブリはあるし,今にも崩れそうなブロック予備軍が待ちかまえている.

素直に鉢伏山経由で飯森山に向かうべきだった.


1410m台地】


トラバース中間点の標高1410m付近は.台地状になっている.

こんなところにテントで一夜を過ごせたらいいなと思う.

上から雪崩がこなければ.

 

ここで大休止し,1472m標高点鞍部を目指してさらにトラバースする.

それなりに傾斜があるところもある.

写真を撮っている場合ではない.

 

いい加減トラバースにも飽き飽きしてくる.

とても1472m標高点鞍部までトラバースすることはできない.

適当なところで鉢伏山に登ることにする.

当然本日の目的地も鉢伏山とする.

 

年寄りは楽なことならすぐに方針を変えるのである.


【飯森山】


鉢伏山と飯森山へと続く尾根には標高1520m付近で出る.

飯森山が大きく迫る.

 

灌木には霧氷が付いている.

固く締まった雪に1cm程のさらさら雪がのっている.


【雪の状態】


【奥が鉢伏山】


山頂に向かうと反対側から1名山スキーヤーがやってくる.

なんと朝日や飯豊の登山道保全作業でご一緒をしたO国山岳会のSケンさんではないか.

先週に引き続きの登山とのこと.

先週は雪も良かったそうだ.


【飯豊山】


山頂からは360°の展望だ.

曇り空で,それほど視界はないが北には月山,朝日連峰,西には飯豊,会津盆地から磐梯山,吾妻連峰が望める.

風もなく温かいが,だんだん雲が広がっているようだ.

 

Sケンさんを交えて昼の憩いを終え,スキーをセットしてまずは1462m標高点の尾根に滑りこむ.

Sケンさんは鉢伏山直下を東側に滑り下り,我々のトラバースルートを滑るとのこと.


1462m標高点への尾根】


【標高1450m付近】


尾根に戻ったSケンさんが飛ぶように滑り下りていく.

急斜面もスキーなら楽しい.

だが,ガリガリ斜面はなんちゃってテレマークには手強い.

ここは,なんちゃってアルペンでなんとか滑る.


【標高1280m付近】


【標高1000m付近】


標高800mくらいから下は,少々小枝がうるさくなるが隙間を探して滑っているとすぐに国道が見えてくる.

先に降りたSケンさんが待っていてくれる.


【駐車場】


飯森山には届かなかったが滑りを楽しむのなら,鉢伏山までで十分だ.

なにしろ無駄が全くない.

駐車場からすぐに取り付ける.

登り返しも全くない.

クライミングサポートもずっと最高の高さのままでいい.

なによりブナの林が素晴らしい.

もっと早く来てれば良かった.

今度は粉のときに来てみよう.

 

--------- UP  --------- DN