(日中)飯森山
個人山行(なんちゃってテレマーク)
【日時】2017年3月12日(日)
【メンバー】M(悠峰山の会藪スキー突撃隊)
【天候】 晴れ
【山域】 飯森山
【地形図】 飯森山
【実録時間】国道121号線大峠トンネル駐車場(標高675m)07:53 −
1462m標高点09:59 − 鉢伏山山頂1576m 10:21 − 飯森山手前分岐11:03〜11:18 − 駐車場12:45
先週は孫行事によりパスした.
2週間ぶりの突撃である.
昨年はガリガリ斜面だった鉢伏山であるが,今週は降雪後の粉を狙って鉢伏山,その先の飯森山に突撃である.
降雪の状況と天気から,土曜日が一番であるが,この土曜日はアルビのホーム開幕戦である.
その開幕戦は東日本大震災から6年目の3月11日で,試合に先立ち会場全員で犠牲者を悼み黙とうをささげた.
久しぶりに3万人以上を集めたが,試合結果は残念なものだった.個人的には試合内容に黙とうをささげたくなった.
気を取り直して,1日遅れの日曜日,天気は相当よさそうである.
昨年と同様に会津縦貫北道路を走っていると高陽山,高森山,鏡山,代塚山が飯豊に続く尾根に確認できる.その背後には真っ白な大日岳が聳えている.
大峠トンネル手前の駐車場に車を置き,まずは除雪の壁に取り付く.
昨年は,かなり上まで行ってからスキーを付けたが,狙い通りかなりの降雪があったようで,2mほど上がったところからシールで歩き出す.
スキーアイゼンは,一応持ってきたが今日はただの重しだ.
【取り付き】
【初めの急斜面】
【標高780m付近:3D】
昨日つけられた弾丸トレースがあり,40,50p以上ある新雪もラッセルなしで楽々である.
最初の急斜面も標高差で100mも登ると少し緩む.
ここで,ジャケットを脱ぐ.
日も差してきて青空が広がる.
【根開き】
新しい雪で隠されているが,ブナの根元には根開きが始まっている.いつの間にか春である.
今年は本格的な冬が来ないうちに春がやってきた気分である.
【標高960m付近】
【飯森山,標高1170m付近から】
標高1170m付近の尾根がやや細まり,緩くなるところで,飯森山がようやく望めるようになる.まだまだ遠い.
その先の斜面が最も急であるが,今日の雪では全く問題ない.
【標高1250m付近】
【鉢伏山と飯森山,標高1360m付近から】
その急登を終えると,尾根も細くなり,視界が一気に開ける.
鉢伏山と飯森山が並んで見える.
白い山肌が青空に映える.
昨年は,ここから鉢伏山下をトラバースして失敗した.
今日は,その経験を活かし,1462m標高点から鉢伏山に向かう.
【1462m標高点】
更に尾根が細くなると1462m標高点が目立ってくる.
ここから見ると,顕著なピークのように見えるが,実際は単なる尾根の一角である.
【1462m標高点から鉢伏山,奥は飯森山】
ここからは雪庇の崩落に備えて慎重に尾根を歩く.
ところどころ亀裂ができている.
新雪が乗っているので,気を付けたい.
昨日のトレースは風と降雪で消えているところもある.
【鉢伏山山頂から飯森山】
昨日のトレースは,鉢伏山で終わっている.
飯森山へは一旦標高差で100m下る.
シールのまま暗部まで滑り降りる.1472m標高点はピーク状になっているので,そこをわずかに巻いてから飯森山に登り返す.
【雪の状態】
尾根上の雪は風でパックされた雪で,締まっている.
夏道の分岐に至る最後の斜面は雪が風で飛ばされ,一部ガリっているが,たいしたことはない.
その分岐点に出ると飯森山山頂はすぐそこだ.すぐそこだが,そこに至るにはかなりのアップダウンがある.
今日はここまでである.
年寄りは,こういう判断に迷いはないのである・
【夏道分岐から飯森山:3D】
ここからでも,久しく行っていない栂峰がきれいな山容を見せている.
栂峰から見る飯森山は,ご飯をてんこ盛りにしたように立派に見え,いつか登ってみたいと永らく温めていた山であるが,登ってみるとそれほどでもないかな,というのが今日の印象だ.
【夏道分岐から鉢伏山】
時間も早いので,すぐに下山する.
シールを外し,1472m標高点まで滑り降りる.
そこから,しばらくはシールを付けずに登り返す.登り返すが鉢伏山までは結構な登り返しだ.
シールなしでもなんとかなりそうだが,トラバースで鉢伏山を巻こうという,悪魔のささやきが聞こえてくる.
年寄りは,悪魔のささやきにも弱い.
標高1490m付近から,まずは昨年通過した1410m台地を目指す.
目指したが,これがなかなか難儀である.
雪は雪崩れる心配はないが,ずっとラッセルである.
思わず下に滑っていきたくなる誘惑に何とか打ち勝ち,ラッセルを続ける.
【鉢伏山をトラバース】
【下を見ると:3D】
【1410m台地】
【標高1400m付近,遠景は吾妻連峰】
1410m台地の上を巻き,精も根も尽きるころようやく重力に任せて下向きに滑られるようになり,標高1250m付近の急斜面で登りルートに合流する.
重力に従ってからは,雪も意外と粉で快適である.
ブナ林に入るとさらに快適となる.
だが,快適なのは標高1000m付近までだった.
次第に雪は重くなり,登りでは気が付かなかったが盛大な滑り跡が至る所にあり,興ざめである.
最後の標高800m付近からは極悪雪となり,アルペンターンでも歯がたたない.
七転八倒,七転び八起きで転げ落ちるとやっとのこと駐車場である.
昨年と違い,雪はたっぷりあり,小枝が邪魔にならなかったのと,今日は誰も登っておらず,静かな山だったのがせめてもの救いか.
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