鳥海山 湯の台口から外輪(山形側)と千蛇谷から新山(秋田側)

個人山行 TA
【日時】2017年4月23日(日)24日(月)
【メンバー】単独
【天候】曇り晴と快晴
【山域】鳥海山・湯の台・吹浦 1/25000
【時間記録】23日(日) 牧場T字路7:00〜宮様コース入口8:15〜外輪山行者岳付近12:45〜T字路14:25


北の方は天気の回復が遅れているようで鶴岡から雨が降り出したが、スタート地点のT字路まで来ると雨もあがり鳥海山も下半分が見える。今年は雪解けが遅くここから歩きとなり、牧場の上部で雪がつながりシール登行となる。宮様コースの標高1200m付近で樹林を抜けると右手のソロバン尾根はまだ雲の中、天気予報は回復を告げているのでゆっくりと登る。視界が良くない中ソロバン尾根の取り付きを目指すと渡り鳥と思われる群れが雪の上で休んでいた。天候の回復を待っているのだろうか。ソロバン尾根に上がった所で念のためGPSのスイッチを入れる。さらに右へ回り込むと行者岳へ続く大斜面にでる、上は雲の中だがゆっくり登ることにする。そうそう先ほどの鳥の群れが東の方へ尾根を越えて飛んでいった。天候の回復のきざしだ。登るに従い雪面は硬く雪面にたたきつけるようにシールを効かせ外輪山にたどり着いたがガスで景色は見えない。平らな所で滑降準備をしてGPSをトラックバックし方向を確認して滑り出す。最初はガリガリの凍りで横滑りを交えながら下降する。標高2000m付近からは視界も回復して雪面の状態も良くなり硬いながらも滑りやすく、さらに下ると超快適なザラメ雪に変わった。牧場まで下ると知り合いのOS氏とKさんが登ってきた彼らは今日、滝の小屋で泊まり明日ソロバン尾根から外輪山を向かうという。


雲がかかるソロバン尾根


外輪山行者岳へ続く斜面、降りてきたら晴れてきた

24日(月)中島台5:10〜千蛇谷9:40−10:00〜新山頂上11:45−12:00〜中島台13:50

昨日は鳥海温泉に入り鳥海道の駅でたっぷりとビールを飲み車中泊。早朝、中島台へ移動する。中島台は水芭蕉が咲き木道が出ていた赤川の橋を渡ってシール登行になる。気持ちの良いブナの原生林を抜けると鳥越川、千蛇谷の全貌が見えてくる。ここから新山頂上まで標高差約1300m、さえぎるものもなく新山と取り巻く外輪山は大スケール大パノラマである。又すぐ目の前の稲倉岳東壁も荒々しい。徐々に高度を上げる千蛇谷(七五三掛け夏道に合流)手前のやや急な斜面は硬くジグザグに登るとスリップするのでシールと雪が接着するよう直登で登る。この辺まで登ってくると体力も消耗しピッチが上らない休み休みだ。頂上小屋の下まで登ると外輪山より声が聞こえた。見上げると昨日のOS氏とKさんが手を振って声援を送ってくれた。これで元気をもらい頂上に向かった。下山、今日は超快適なザラメ雪で少しの操作できれいに回転してくれる。七五三掛け付近で少々休憩をとりこれから始まる大斜面にそなえる。整備されたゲレンデのような斜面で滑りやすいザラメなら誰でもきれいに滑れるだろう。楽にテレマークターンが決まり時々振り返って自分のシュプールに満足した。今シーズン一番の快適な滑降であった。


稲倉岳東壁


鳥越川源流の大パノラマ


新山北壁


外輪山に囲まれた千蛇谷と新山


やっとたどり着いた新山頂上


超快適スキーのシュプール