白毛門山〜谷川岳〜平標山(谷川連峰縦走)

個人山行 TA
【日時】2017年8月27日(日)〜29(火)
【メンバー】単独
【天候】曇り・晴
【山域】
【時間記録】

8月27日(日)東黒沢登山口6:50〜松ノ木沢の頭8:45〜白毛門山9:30〜笠ヶ岳10:35〜朝日岳11:50〜清水峠避難小屋(泊)

13:35

8月28日(月)清水峠避難小屋4:40〜七つ小屋山5:35〜蓬峠6:20〜武能岳7:10〜茂倉岳8:55〜谷川岳(トマの耳)10:35〜

        肩の小屋発(大休憩)11:10〜オジカ沢の頭12:00〜小障子の頭12:40〜大障子避難小屋(泊)12:50

8月29日(火)大障子避難小屋3:55〜万太郎山5:00〜毛渡沢乗越5:45〜エビス大黒の頭6:50〜仙ノ倉山7:55〜平標山8:45〜平標山登山口10:35


一日目 土樽駅に車を置き、6:28の水上行きの電車で土合に向かう。

樹林帯の急登、時々吹く涼風に元気を得る。松ノ木沢の頭で見える一ノ倉沢や幽ノ沢の岩壁郡はガスでまったく見えない。白毛門から笠ヶ岳へ高度を上げ朝日岳へはガスの中からつぎつぎと出てくる少ピークに少々辟易する。ナルミズ沢は人気があるのか沢靴またはハーネス・ヘルメットの4〜5パーテーとすれ違う。朝日岳の湿原でやっとガスが晴れてきた。このあたりは水も出ているので星を見ながら一泊するのも良さそうだ。JP(ジャンクションピーク)で巻機山方面からの尾根につながり、平標山まで日本海(信濃川水系)と太平洋(利根川水系)の分水嶺となる尾根を辿ることになる。清水峠へは下るのみ。

(行動時間約六時間半)

2日目 昨夜の避難小屋は先客が一名いて大障子まで行くという(あとで名前を聞いたところS氏千葉県在住)S氏とは今日の行程が長帳場なること、小屋の状況や水場のことなど雑談していた。空が白みはじめた頃S氏を追ってスタート。昨日からの長い休息で体調はベスト、朝のすがすがしい気温で登りも快適。大源太山を近くに見ながら七つ小屋山へそして笹を掻き分け蓬峠へ。蓬からは道の整備がよく、幅広く笹が刈ってあった。長い登りで武能岳と茂倉岳へ、万太郎谷を隔ててピラミダルな万太郎山が見えるがまだ遠い。一ノ倉岳で岩壁郡の眺めを期待していたが、群馬側はガスで全く見えない。トマの耳(谷川岳頂上)を越えて肩の小屋のベンチで靴を脱いでマナイタグラの稜線を見ながら大休憩と思ったが群馬側は相変わらずガスで見えなかった。そのうち途中で抜いたS氏もやって来た。今日、最後の登りオジカ沢の頭の岩尾根を登ると左手はなだらかな赤谷川の源頭になり小障子を越えると避難小屋に到着である。水くみから戻るとS氏も到着した。そして楽しい早めの晩餐、色々な山の話(過去にS氏が冬の富士山と冬の西穂で遭難した)、マラソンの話など話題が尽きない就寝まえのひと時であった。

(行動時間約8時間)

3日目 就寝後、突然強風が吹き出し時おり轟音と共にパラパラという音がし雨かなと思ったが雨ではなかった、一晩中風が吹いて熟睡できなかった。深夜にトイレに出て見たら風は吹いているが星がみえた。S氏も寝られなかったらしく3時前に起きだし4時前にヘッドランプを点けてスタートする。大障子の岩道を慎重に下り万太郎への登りになると道も良くなり、その内明るくなってきて天気も良く頂上では一瞬富士山が見えた。万太郎山には土合〜土樽に通じる万太郎越えという山スキールートがあり懐かしい。これから毛渡沢乗越への登山道は美しい笹尾根で右の毛渡沢と左の赤谷川で特に分水嶺を意識させられる。毛渡沢乗越からは今回の縦走で最後の長い急登になる。もうすぐかと思うと霧の中からピークが現れ何度かだまされてやっとエビス大黒の頭に着いた。もう仙ノ倉は近い。登りをじっくり味わいながら、谷川連峰の最高峰に着いた。そして歩いてきた白毛門、清水峠に視線を向ける。S氏は11:15のバスで越後湯沢、土合に戻るので私も同行する。最後のピーク平標で立ち止まり松手山経由でいっきに下山した。

    一期一会というのかS氏と歩けたのは大変幸運で良い思い出になった。水上行き電車の中で彼が遭難して救助されるまでの手記「きせき」をそっと私に照れくさそうに差し出した、そして私は土樽で下車するまえS氏と握手をしてお互い連絡先など一切聞かず、どこかで遭いましょうで別れた。

(行動時間約6時間40分)




白毛門頂上ガスで見晴らし無し

清水峠避難小屋から巻機方面近くに良い清水があった



日の出前の七つ小屋山頂上バックは昨日歩いた白毛門から朝日の稜線




越後のマッターホルン大源太山




茂倉岳から見た一ノ倉岳と谷川岳の稜線群馬側からガス




オジカ沢の頭から小障子・大障子と万太郎山


大障子避難小屋




エビス大黒の頭




仙ノ倉岳へ最後の急登




ご褒美・平標山への道




最終のピーク平標山到着