大岩(1133m)・碧岩(1125m)

個人山行 sue

【日  時】 2017129
【メンバー】 solo

【天  気】 快晴

【山  域】 西上州

【記  録】 三段の滝登山口08:30 - 三段の滝08:55 - 大岩・碧分岐9:45 - 碧岩10:0510:25 – 大岩11:0511:20 - 碧岩12:0012:20 - 登山口13:30


かなり前のことだが、ある山岳写真集で『碧岩』(みどりいわ)を見た。その端整な岩峰は北アルプスの岩のような荒々しさはなく樹木をまとい優美な姿をしていた。そこは春になるとピンク色のアカヤシオが彩る。いつかは行きたいとずっと思っていたが、花の季節ではないけれどついに行くことにした。

碧岩のすぐ隣には『大岩』という岩峰があり一緒に登ることになる。『大岩・碧岩』は全国各地のとんがり山と同様に『西上州のマッターホルン』と言われている。また、某ブログでは、『西上州のエンゼルランディング』(Angels Landing 天使の舞い降りる所)と言っている。こちらの本家はアメリカにある。さらに、「『碧岩』は『御鳥居』で、神は天からまずこの頂に降りてから麓の社に降りる」と紹介しているサイトもある。西上州の数ある藪岩の中の一つではあるが、なんともおもしろそうなところだ。

 

上信越道を下仁田ICで降り南牧村に向かう。登山口は村の最奥の集落にあり長野県に近い山深いところだ。南牧村には前にも来たことがあるが、この村で田んぼを見たことがない。ちょっとしたカルチャーショックだ。

西上州の山は真冬でも雪はあまりないものと思っていたが、この日は12月上旬なのに前夜の雪で山が白くなっていた。積雪は5センチも満たないが急登では何度もスリップし、軽アイゼンくらい持参すればよかった。稜線に出ると傾斜も落ちてスリップから解放される。大岩・碧岩の分岐の標識を過ぎて5分ほどで碧岩の登りとなる。ルート上には傾斜のきつい岩壁が2カ所あるが、どちらもロープがあって問題なく登れる。ただし、どれも古いロープなのであまり力をかけられない。頂上からは西上州の山々が見渡せ、足下には集落も見える。山頂周辺はアカヤシオと思われる背の低い木で覆われていて、早春にはピンク色の花でうまることだろう。まさに神様や天使が降りてきそうなところだ。

続いて分岐まで戻って大岩に向かう。途中から碧岩の全容が見渡せる。かつて写真集で見た優美な姿を実際に見ることができた。大岩頂上に続く岩稜は傾斜もゆるくロープもないが、北側がすっぱり切れ落ちていて素晴らしい高度感だ。

大岩を後にしてもう一度碧岩に登った。下山路の雪が消えるのを期待して時間稼ぎだったが、急な下山路は全く雪が減っていなくて緊張しながら下った。一日中誰にも会うことなく貸し切り状態だった。


《誰も歩いていない道》


《碧岩の登頂ルート 南面なので雪はない》


《遠くに白く浅間山が見える》


《大岩手前から碧岩 左の松のところを登る》


《碧岩から大岩》


《大岩近景 左のリッジを登る。傾斜は緩い》


《こちらは「西上州のドロミテ『立岩』」(かなりアップ)》


《左(手前)が大岩、右()は碧岩 確かにマッターホルンっぽい。村内には

 もう一つマッターホルンと呼ばれている小沢岳があるがこちらは初級コース》