平標山(西ゼン)

個人山行 sue

【日時】 201833

【天候】 快晴

【山域】 谷川連峰

【地形図】 三国峠、土樽

【時間記録】 火打峠06:35 平標山9:3510:10 平標新道10:5511:10 群馬大ヒュッテ11:4512:10 平標山登山口(土樽)13:20 土樽駅13:45


西ゼンへの再チャレンジの機会はすぐにやってきた。台風並みに発達した低気圧が去り、急速に天気が回復してきて週末には好天が約束された。


湯沢駅に車を置いて6時発の苗場行きのバスに乗り、平標登山口で降りると火打峠の駐車帯はすでに車であふれていた。

いつものルートには新雪はほとんどなく雪面はかなり固い。ヤカイ沢左岸尾根に取り付くとシールだけでは登れずスキーアイゼンとセットで何とか登れるような状況だった。それでも山頂へは予定より大きく遅れることなく到着した。雲ひとつない快晴で遠く富士山まで見渡せる。目指す西ゼンも今回ははっきりと見下ろせる。ここで一人の若者が声をかけてきた。前回会った東京から来たドローンの一人だった。今回は仙ノ倉山経由で土樽に降りるとのことだった。

 

《右に苗場山と中央奥は白馬岳》


《西ゼン源頭部を見下ろす》


滑降の準備をしていると一ノ肩のコルから西ゼン源頭部に滑り降りていくボードの一団が見えた。自分も後に続く。源頭部は半分くらいアイスバーンが出ている。

第二スラブの落口まで来ると先行したボーダーたちが立ち止まっていた。この先はボードでは無理なのでスノーシューに履き替えているということだった。下をのぞくと第二スラブのノドの部分はアイスバーンとなっている。傾斜はかなり急で転倒すればどこまでも滑落しそうだ。ここでターンをきめる技術はとても持ち合わせていないので、迷うことなく横滑りで降りたがかなり緊張した。ノドの部分を過ぎるといくらか傾斜が緩くなるが、一面デブリに覆われている。ごく薄いものなのだが雪の塊が氷のように固くてなかなか厄介であった。


《西ゼン源頭部 無雪期は果てしない笹ヤブ》


《第二スラブ 奥の日陰のところが『ノド』と言われるところ》


沢がしだいに東に向きを変えると緩い傾斜になる。さらに東ゼンの出会いを過ぎると沢幅も広くなり仙ノ倉谷に続いている。平標新道が沢を横切るあたりで右手の杉林に入ると登山口までは前回と同じルートだ。

登山口からスキーをかついで土樽駅まで行く道のりが非常に長く感じた。湯沢駅で車を回収し「山の湯」で疲れを癒してから帰った。

待望久しい西ゼンは、天気は最高だったが雪質は残念な状況だった。気が向いたらまた行こう。

《東ゼン 仙ノ倉山につき上げる》


《群大ヒュッテと土樽登山口の中間付近から平標山と西ゼン》