鳥海山

個人山行 TA
【日時】2018年4月16日〜17日(月〜火)・22日(日)・29日〜30日(日〜月) 三回の記録
【メンバー】千蛇谷は4名、ほかは単独
【天候】すべて晴れ
【山域】

【時間記録】

4月16日〜17日 中島台〜鳥越川・千蛇谷〜新山頂上(標高460m〜2279m) メンバー(会員外)4名

16日 中島台13:00〜テント場14:30

17日 テント場6:00〜新山頂上11:30〜テント場13:15〜中島台14:00


恒例の鳥海山北面の千蛇谷〜新山、いつも単独でいっていたが今シーズンは4名で行く事になった。初日は鳥越川の流れに近い標高700m程のブナの原生林にテントを張る。諸々の用を終え夕食と宴会の時間が始まる。

翌日、原生林を30分程登ると標高約900mで森林限界となる。遥かかなたに新山頂上が見え外輪が稲倉岳から新山頂上近くへ続いている、初めてのメンバーはもちろん、何度きても感動する。ここから頂上まで標高差で1000m以上あるが比較的緩やかな登りが続く、とは言え今日は下界で雨のあとの晴天であり硬く凍った上に薄い新雪が積もっていた。千蛇谷(夏道七五三からの合流から上が千蛇谷)手前の急斜面は氷を避けてシール登行の限界ギリギリで登った。千蛇谷に入ると氷が多くなりアイゼン着装しスキーは担ぐ、頂上が近づくに従い周囲の火口壁には凍りとエビノシッポが張り付き美しい。昨日の酒の飲み過ぎを反省しつつバテ気味で頂上に着いた。頂上からは北に男鹿半島が薄っすらと見え、又北の山並みは森吉山方面か。

帰路のスキー滑降、最初はガリガリの氷の斜面だったが千蛇谷を抜けると重めの新雪で快適な滑降が楽しめた、振り返るとアルペン的な荒々しい外輪山をバックにそれぞれのシュプールが描かれ氷河を滑っているようだった。


テント場、水は近くの鳥越川より


氷を避けながらのシール登行


千蛇谷に入る


頂上直下の氷とエビノシッポ


アイゼンに履き替えまもなく新山頂上


新山頂上、奥は外輪の最高峰の七高山


4月22日(日)湯の台口 ソロバン尾根から外輪行者岳 単独

駐車(牧場上)6:50〜宮様コース入口7:30〜ソロバン尾根取付き9:20〜外輪行者岳11:20〜滝の小屋12:05〜駐車13:00


4月初めに来た時はT字路から歩いたが今日は牧場上まで車が入った駐車している車は7〜8台。今日は雪も締まってきたのでスリーピンのテレマークスキーで試してみるダメならテレマーク滑降にこだわらずアルペン滑降でと。車道はショートカット2回、車道の雪も途切れ気味だがスキーを履いたまま宮様コース入口まで来た。標高1000m付近まで来るとソロバン尾根の下部が見えてくる、ソロバン尾根に上がるには藪を越えるようだ。幸い藪は数メートルでスキーを履いたまま通過できた。湯の台口から外輪山に登るにはソロバン尾根が一番登りやすい。尾根上にきたら広大な斜面を辛抱強くただ登るのみである。外輪から先週登った新山と千蛇谷を見る。風もあり寒いので滝の小屋で休憩するべく下る。湯の台はいつも静かで全く人影のない大斜面をアルペン滑降とテレマーク滑降を混えながらのんびり下った。


行者岳外輪より見た新山


滝の小屋


4月29日〜30日 湯の台口とブルーライン鋒立口 単独

29日 駐車(牧場上)7:10〜外輪山(行者岳から七高山よりのコル)12:20〜駐車14:00


連休後半は天気が悪そうなのでまた鳥海山に来た。今回はソロバン尾根を横切って隣の斜面に行く事にした、もしかしたら百宅コースの唐獅子小屋が見えるかも。

車道の雪はだいぶ解けてスキーは履かずに手に持つ、ショートカットは歩いて通過、今回もスリーピンテレマークスキーを使う、軽いので肩に担いでも苦にならない。

車道を歩いていると登るルートがひときわ白く、ソロバン尾根の奥によく見える。いつものように歩きなれたルートからソロバン尾根を横断し小尾根を越える。この部分は10数mが藪になっていた幸い藪が浅いのでスキーを履いたまま這い松の上を通過した念のため出口に赤テープをつけた。尾根を越えると車道から見たとおりのスケールの大きなワクワクするような大斜面が広がっていた。古いシールの跡が薄く残っているのみで連休初日だが人影はない。右手の方角に唐獅子小屋は見えないかと眺めていたがまだ先のようだ。登るに連れ斜度も増してきた、今日は風も強くときどき突風が吹き外輪山ではザラメ雪だが雪煙が舞っていた。外輪山の直下はさらに斜度も増し雪面も硬く突風に煽られ滑落に注意が必要だった。外輪からいつものように新山を眺め、千蛇谷を眺めると大勢の人が登っていた。下りは外輪直下の急斜面を慎重に通過しあとは誰もいない大斜面を快適に滑降した。

その後明日の予定、ブルーラインの鋒立へ向かうブルーラインのゲートは午後五時閉門。


車道より見た鳥海山、今日は外輪右の白い外輪ピークを目指す


外輪の稜線まであと少し写真では平に見えるが斜度が出てきた


千蛇谷、連休初日で大勢の山スキーヤーが登っていた


30日 駐車(車中泊)6:10~御浜小屋7:50〜文殊岳外輪9:40〜駐車11:50


今年のブルーライン大平から鋒立の車道の雪壁は高いところで5m以上あり雪が多い。雪が多いので御浜小屋まで登って文殊岳に登るルートを決める。御浜小屋から見ると雪が多くシール登行が出来そうなので途中まで夏道にそって文殊岳へ行く事にした。左手に稲倉岳を見ながら小屋からちょっと登ると扇子森、正面に新山と千蛇谷が見えてすばらしい。八丁坂は雪が無いのでスキーを担ぎその先でスキーを履き、千畳ヶ原側の雪面をたどって文殊岳外輪へ登った。帰りは千畳ヶ原へ向けて滑降、途中で進路を右にとり鳥海湖の方へ向かう。もう一度御浜小屋へ登り返し下山した、雪も多く駐車地点までも楽しい滑降が出来た。


ブルーライン鋒立近く、車中泊も多い


御浜小屋の上、扇子森からみた新山と千蛇谷と外輪山


右のピークあたりが文殊岳、スキーはどこでも快適に滑れます