三方境(朝日連峰合同保全作業)
個人山行
【日時】2018年9月1(土)〜2日(日)
【メンバー】藪スキー突撃隊T,Y,M
【天候】 1日曇り,稜線雨/2日稜線晴れ
【山域】 朝日連峰
【地形図】 朝日岳
【おおむね実録時間】
1日(土)クマスベリ沢先のゲート(標高600m)06:50 −
狐穴小屋(標高1500m)14:10 <小屋泊>
2日(日)狐穴小屋06:20 − 三方境06:50〜11:00 <保全作業> − 日暮沢小屋16:30 − 駐車場16:50
2017年の朝日連峰合同保全作業は靴底が剥がれてしまい途中撤退してしまった.
それ以来登山靴は持っていない.
保全作業に参加しないのであれば登山靴は必要ない,と思っていた.
時はめぐり,1年が経ち,保全作業の案内がアップされる.
おそる,おそる藪スキー突撃隊のメンバーに声をかけると「登山靴を買うべし!」との回答.今回は,総勢3名で突撃である.
8月の豪雨で日暮沢手前の林道が抉られ,クマスベリ沢の先で通行止めとなっている.
そこに午前6時30分に集合し,三々五々狐穴小屋を目指す.
ゲートから20分ほどで日暮沢小屋であるが,手前の沢が増水していて上流側にわずかに巻いて沢を超す.
【通行止めのゲート】
嬉しいことに今年は,ヤシネットなど資材の荷揚げがない.
なんと,ヘリで狐穴小屋まですでに揚げてあるとのこと!
ついでに私もヘリで揚げていただきたい.
いつもよりも荷は軽く,いつもよりも遅いペースで登っていく.
荷は軽いのに辛い!
今日はストックを忘れてきた.
そのせいもあるようだ.
なんと,清太岩山の手前で左足が攣ってしまう.
これまで山を登ってきて,足が攣ったのは初めてである.
まだ先は長い.
O江山山岳会のHさんに漢方の薬をもらい,しばらく休んでからだましだまし登る.
先が思いやられる.
午後2時過ぎに息も絶えだえ狐穴小屋に到着する.
到着する前に,早い人はヤシネットなどの資材を抱えて三方境に登り返して運んでいる.
ザックを小屋に置き,力なく土嚢袋を持って三方境に登り返す.
元気な人は2往復している.
その元気をくれ!
【狐穴小屋から月山と奥に鳥海山】
翌日は雨も上がり,天気も良くなりそうだ.
どころか作業を開始するころには青空が広がり,作業の班分けをしているときにうっかり帽子を被り忘れていて,このレポートを書いている時点で顔が熱いほど日焼けをしてしまった.
ここは,8年前に保全作業に参加したところである.
今回は,その修復と新たな工法による保全作業である.
【保全作業開始】
我々は土嚢作成・運搬班に入る.
テクニックはいらない.
力さえあればなんとかなる.
我々にはうってつけであるが,このころから左ひざが痛くなる.
下るときに足を曲げると結構痛い.
役立たず者である.
しかし,我が隊長Yはこの時のために総重量2Kgw以上の背負子を担ぎあげており,1回の運搬で,我々の3倍の土嚢を運んでいる.さすがである.
悠峰山の会としては十分な働きであったであろう.
【土嚢作成班】
土嚢をすべて作り終わり,O班長のもと新工法「白糸の滝ダム」の造成に参加する.
2段の白糸の滝ダムを造成したが,その後K先生のアドバイスにより,その下流に水を流すロールと土留めを追加で築造する.
他の班も資材を使い終わり,保全作業も終わりである.
以東岳の左には県境の枡形山,その下にはとんがりピークの駒ケ岳も見える.
雲海や遠く日本海に浮かぶ粟島を眺めながらの作業は実に気分のいいものだ.
みんないい汗をかいたようだ.
年々資材や工法に工夫があり,作業もこなれている.
最後に各班の作業について振り返りをして保全作業の仕上げとなる.
よく見ると8年前にはった麻ネットの周りからわずかな緑が出始めている.
ほんのわずかではあるが,少しは崩壊防止に役立っているようだ.
今回の作業で,どのようになるのか楽しみである.
痛い膝を我慢しながら運んだ土嚢に染みた汗と涙の結果が楽しみだ.
【新工法「白糸の滝ダム」の作成】
【白糸の滝ダム】
【S班の作業風景】
【振り返り】
【振り返り】
【振り返り】
【振り返り:最上部】