佐梨川金山鉱山道

 個人山行sue

【日  時】 2019626

【天  候】 快晴

【山  域】 越後三山

【メンバー】 solo

【時間記録】 駒の湯8:10林道終点8:55山の神9:45 金山台地および周辺散策10:3012:15山の神12:55林道13:35駒の湯14:10


駒ヶ岳の北面、佐梨川の源流にあるこの鉱山道は、国土地理院の地形図にも昭文社の地図にも載っていない。日本登山大系に金山沢奥壁を登攀するときのアプローチとして紹介されているくらいだろうか。

 

なので、整備もされていない道だろうと思っていた。しかし、近年この道を刈払ってくださる人がいて、クライマーでなくても訪れる人がいるようだ。

 

ということで梅雨の合間の晴天をねらって行って来た。


《大湯温泉から駒ヶ岳》

駒ノ湯の日帰り客用駐車場から歩きはじめる。ダートな林道を終点まで歩くと鉱山道が始まるのだが入口がわからない。適当に歩いていたら山の神の近くに出た。


《左が金山沢奥壁、右が雪山沢、稜線は郡界尾根》

尾根上の山の神からは目的地の金山沢までずっと山腹のトラバースが続く。今年はまだ刈払いがされていないようでヤブっぽいが思ったよりしっかりした道だ。


《岩盤上の道》

しばらくは土の道だが、しだいに岩壁を削った道となる。黒部の水平歩道のミニ版みたいなところで、よくここに道を造ったものと感心してしまう。


《行く手に金山沢奥壁が迫ってくる》

そして、小尾根を回り込むたびに前方に金山沢奥壁が近づいてくる。


《金山沢奥壁 左から第1~第5スラブ》

金山台地といわれる小平地に着くと雪渓のある金山沢を挟んで目の前に巨大なスラブ群が広がる。安物カメラではめいっぱいワイドにしても全容がおさまらない。


《雨が降ると巨大な滝になる》

さらに驚くことにこの岩壁には採鉱の坑口と思われる穴が見える。あんなところにどうやって掘ったのかと思う。


《岩壁に掘られた採鉱の穴》

対岸の壁まで行ってみようと雪渓まで降りたが、シュルントが大きく口を開けていて近づけない。

あきらめて鉱山道に戻る途中で、岩の上に白ペンキで書かれた○印と↑印があるのに気付いた。


《金山沢の雪渓》

それをたどって行くと対岸に見えたものとは別の坑口があった。水が溜まっていたので中には入らなかったが、坑道を見ることができて満足だった。


《こんなのが3カ所あった》

ここまで採鉱に来た先人も、長大なスラブに挑むクライマーも、そしてこの道を守る人も、みんなすごいなあと思いながら下山した。